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__数年前、私はまだ高校生だった。
『――妙子さんおはよー!』
「あぁAちゃん!ごめんやけどすば.る起こしてきてくれる?あの子いくら言ってもあかんのよ〜」
『任せとき!叩き起すわ!』
柔い力こぶを見せると、妙子さんがふわふわ笑って「頼もしいわ」なんて嬉しそうにする。
向かい側に住んでるひとつ上の幼馴染みは、朝に弱くて。
毎朝起こしに行くのが、この頃の日課だった。
『すば.るくん起きて!今日の一限数学やで!あんたこれサボったら留年してまうよ』
ドタバタと音を立てて階段を上がれば、すぐに見えたすば.るくんの部屋。
鍵もかかっていないドアを開けて、布団に包まる塊をこれでもかと叩いた。
「…A…おま、声でか…」
『外で章ちゃん待っとるからはよして!』
言えば のそのそと布団から出てきて欠伸をするすば.るくん。
何故か下着姿の彼に制服を渡せば、のそのそと腕を通し始めた。
ズボンを履いたのを見届けて背中を押すと、彼が大きなオナラをして。
臭いキモイなんて突っ込んで、「行ってらっしゃい」と手を振ってくれる妙子さんに挨拶をして家を飛び出せば、
靴紐を結ぶ章ちゃんの姿。
「あ、渋やんおはよぉ。」
「お前居るならお前が起こしに来いて。こいつうるさいねん」
『何それ酷い。もうすば.るくんなんて起こしてやらん』
「なっ、んでそうなんねん!おまっ、兄貴に向かって…!」
『優しいお兄ちゃんのが好きやもーん!なぁ、章ちゃん!』
そう言って章ちゃんの腕に絡まれば、楽しそうに章ちゃんが笑う。
小さい頃からずっと一緒に育ってきた私を、す.ばるくんたちは妹のように可愛がって…そして自分たちを兄だと言った。
当時は恥ずかしさもあったけど、それでもやっぱり嬉しかった。
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なっか(プロフ) - ぁぃ岡ちゃんさん» 素敵なコメントありがとうございます(;▽;)サスペンス要素有りと見せかけて内容の薄〜い作品になってしまいましたがそう言ってもらえて嬉しいです…!嘘つきな貴方まで読んで頂いて土下座したい勢いです…(語彙力)また別の作品でもお会いできるように頑張ります! (2018年10月31日 18時) (レス) id: c94037b149 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃ岡ちゃん(プロフ) - 先ほど、嘘つきな貴方へを読み、本気で号泣して、鼻かみすぎて鼻血まで出しながら(爆笑)一気読みさせて頂きました。お気に入り作者に登録させて頂いたら同じ作者さんで感動してコメントしてます。2個にわたる長文ですみません。更新頑張ってください応援してます (2018年10月27日 20時) (レス) id: e74d3c3c77 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃ岡ちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します!今日この作品を初めて読ませていただきました、この前は夜中にピーターパンの話なんて怖くて読めない!って思ったのですが、今日は朝方から電気つけて布団かぶって本気でドキドキしながら読みました。最後の展開に心持っていかれまくりでした!! (2018年10月27日 20時) (レス) id: e74d3c3c77 (このIDを非表示/違反報告)
なっか(プロフ) - タルヒさん» 元々村上くんが2人を本物の兄妹だとバラす(?)シーンが書きたいが為に出来た過去一重くて短い小説ですが、そう言ってもらえて嬉しい限りです(><)雰囲気小説でしたが、最後まで読んで頂きありがとうございます! (2018年10月26日 4時) (レス) id: c94037b149 (このIDを非表示/違反報告)
なっか(プロフ) - 小恭さん» コメントありがとうございます!!安田くんは初挑戦だったんですけど、安田担の方にそう言ってもらえて嬉しいです…!次回作でもお会いできるよう頑張ります\(^o^)/ (2018年10月26日 3時) (レス) id: c94037b149 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なっか | 作成日時:2018年9月11日 3時