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――カタン、と 小さくも確かな音が鳴る。
その音に反応するようにゆっくりと目を開けて振り向くと、会衆席の後ろで男の人がこちらを見ていた。
カラフルなステンドガラスに反射してキラキラと光る黒髪が眩しくて目を細めると、彼が小さく手を上げる。
「__よ、久しぶりやんな。相変わらずのブスで何よりやわ。」
『…すば.るくんこそ、相変わらずチビのくせに。』
彼が立ち上がったのと同時に私も立ち上がる。
数年前と変わらずダボダボの古着を着てボサボサの髪で欠伸をしながらこちらに向かって歩いてくる彼は、つくづく教会に居るにはそぐわない男だ。
まあなんとも罰当たりな態度だこと。
「お前なぁ、4年ぶりに帰って来る言うからわざわざ迎えに来たったのに なんちゅうこと言うねん。」
『…そっか、もう4年経ってるんだっけ。』
「つーか…教会て。あかんわ〜、俺こないなとこ苦手やねん。」
そう言って髪をかいて十字架を見上げる幼馴染み。
心地良い声も、綺麗な横顔も、変わらない。
いつだって彼の隣は安心出来る。
だから、毎日こうして彼の隣を歩いた。
4年前までの、当たり前の景色だった。
思い出に浸って彼の横顔を見つめていると、不意にその薄い唇が「なあ、」と開く。
「十字架に、何を祈ってたん」
『……はは、違うよすば.るくん。』
優しい、優しい幼馴染み。
穢れのない純粋な目が、私を捉える。
違うよ、違うんだよ。
神様に祈る権利なんて、私には無いもの。
『――懺悔してたんだよ。』
私の、私達の、過ちを。
殆ど自嘲気味に笑って呟けば、隣の彼が口を結ぶ。
そんな彼の手を取って、私たちは十字架に背を向けて歩き出した。
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なっか(プロフ) - ぁぃ岡ちゃんさん» 素敵なコメントありがとうございます(；▽；)サスペンス要素有りと見せかけて内容の薄〜い作品になってしまいましたがそう言ってもらえて嬉しいです…！嘘つきな貴方まで読んで頂いて土下座したい勢いです…(語彙力)また別の作品でもお会いできるように頑張ります！ (2018年10月31日 18時) (
レス) id: c94037b149 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃ岡ちゃん(プロフ) - 先ほど、嘘つきな貴方へを読み、本気で号泣して、鼻かみすぎて鼻血まで出しながら（爆笑）一気読みさせて頂きました。お気に入り作者に登録させて頂いたら同じ作者さんで感動してコメントしてます。2個にわたる長文ですみません。更新頑張ってください応援してます (2018年10月27日 20時) (レス) id: e74d3c3c77 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃ岡ちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！今日この作品を初めて読ませていただきました、この前は夜中にピーターパンの話なんて怖くて読めない！って思ったのですが、今日は朝方から電気つけて布団かぶって本気でドキドキしながら読みました。最後の展開に心持っていかれまくりでした！！ (2018年10月27日 20時) (レス) id: e74d3c3c77 (このIDを非表示/違反報告)
なっか(プロフ) - タルヒさん» 元々村上くんが2人を本物の兄妹だとバラす(？)シーンが書きたいが為に出来た過去一重くて短い小説ですが、そう言ってもらえて嬉しい限りです(＞＜)雰囲気小説でしたが、最後まで読んで頂きありがとうございます！ (2018年10月26日 4時) (レス) id: c94037b149 (このIDを非表示/違反報告)
なっか(プロフ) - 小恭さん» コメントありがとうございます！！安田くんは初挑戦だったんですけど、安田担の方にそう言ってもらえて嬉しいです…！次回作でもお会いできるよう頑張ります＼(^o^)／ (2018年10月26日 3時) (レス) id: c94037b149 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なっか
| 作成日時：2018年9月11日 3時
