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初夏の蝉は、中々に厄介だ。
日が沈み辺りが暗くなろうと 喧しい鳴き声が止むことは無い。
ジメジメと汗でベタつく肌を誤魔化そうと冷凍庫からアイスを取り出すと、ガチャリと玄関が開く音がした。
「ただいまぁ」
「あっつー…ちょ、はよ中 入れや。」
章ちゃんと、きみくんの声。
声こそしないものの、多分すば.るくんも居るのだろう。
リビングの戸から顔を出すと、案の定汗を垂らした3人が居た。
「え、A早ない？ただいま」
『…おかえり。きみくん達の家ちゃうけどね』
「俺ら5人の仲やろ！ちなみにヒナはコバセンに捕まったから置いて来た」
「A、おれもアイス」
人の家なのに遠慮無しにズカズカと侵入してくるこの光景にも、慣れてしまった。十数年も一緒に居れば当たり前だ。
半ばジト目で見つめていれば、そんな私の視線に気づいた章ちゃんが優しく笑って 頭を撫でる。
( 隣のクラスのかいらしぃ子が__ )
『……章ちゃん』
「ん？」
『…告白、されたん？』
気づけば、そう言っていた。
愛しげに私を見つめていた目が、薄く細められて。
…それは、肯定の合図だった。
「え、そーなんヤス」
「んー…、」
「うわっ、おま、まじかっ！ほんでどしたん？」
私の言葉に先を歩いてた2人が興奮した様子で章ちゃんを問いただせば、章ちゃんは少し困ったように笑い、
「断ったで？」
なんでもないように、そう言ったのだった。
途端、何故か部外者の2人が勿体ないやら何やら部作れて。
――私はといえば、それまで感じていた胸の突っ掛りが 消えていったことに 安堵していた。
「はあー、おっまえアホやなぁ…彼女欲しないん？」
「おん、別に要らんかなぁ」
「…刺されてまえモテ男」
「なんでよぉ(笑)……それに、」
「――…Aが居るから。」
ぐしゃ。
肩まで伸ばした私の髪を乱しながら、微笑む章ちゃん。
その顔が何処か苦しそうで。
「シスコンか」とすば.るくんに茶化されても、それが変わることは無かった。
《 __ゆうやけこやけで ひがくれて 》
――17時の鐘が響いた。
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なっか(プロフ) - ぁぃ岡ちゃんさん» 素敵なコメントありがとうございます(；▽；)サスペンス要素有りと見せかけて内容の薄〜い作品になってしまいましたがそう言ってもらえて嬉しいです…！嘘つきな貴方まで読んで頂いて土下座したい勢いです…(語彙力)また別の作品でもお会いできるように頑張ります！ (2018年10月31日 18時) (
レス) id: c94037b149 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃ岡ちゃん(プロフ) - 先ほど、嘘つきな貴方へを読み、本気で号泣して、鼻かみすぎて鼻血まで出しながら（爆笑）一気読みさせて頂きました。お気に入り作者に登録させて頂いたら同じ作者さんで感動してコメントしてます。2個にわたる長文ですみません。更新頑張ってください応援してます (2018年10月27日 20時) (レス) id: e74d3c3c77 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃ岡ちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！今日この作品を初めて読ませていただきました、この前は夜中にピーターパンの話なんて怖くて読めない！って思ったのですが、今日は朝方から電気つけて布団かぶって本気でドキドキしながら読みました。最後の展開に心持っていかれまくりでした！！ (2018年10月27日 20時) (レス) id: e74d3c3c77 (このIDを非表示/違反報告)
なっか(プロフ) - タルヒさん» 元々村上くんが2人を本物の兄妹だとバラす(？)シーンが書きたいが為に出来た過去一重くて短い小説ですが、そう言ってもらえて嬉しい限りです(＞＜)雰囲気小説でしたが、最後まで読んで頂きありがとうございます！ (2018年10月26日 4時) (レス) id: c94037b149 (このIDを非表示/違反報告)
なっか(プロフ) - 小恭さん» コメントありがとうございます！！安田くんは初挑戦だったんですけど、安田担の方にそう言ってもらえて嬉しいです…！次回作でもお会いできるよう頑張ります＼(^o^)／ (2018年10月26日 3時) (レス) id: c94037b149 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なっか
| 作成日時：2018年9月11日 3時
