佐野くん。 (ページ44)

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自分勝手ページ44

side you

金「今日ははやいんだね」

バスを降りる間際にそう声をかけてきたのは、バスの運転手の金さん。

中国人なんだけど日本語ペラペラで、いつも私たちが乗るバスは金さんが運転してる。

だけど、昨日は金さんじゃなかったんだっけ。

佐野「あ、金さん、昨日どうしたんすか？」

佐野くんがそう聞いたら、

金「いやぁ、昨日は体調を崩してね。もうそろそろ引退だよ」笑

って。

そういえば、この前そんな話してたような…って引退！？

「え！？金さん引退しちゃうんですか？」

金「もう歳だからねぇ」

歳、かぁ。

金さん、何歳なんだろ。

聞いたことないけど…そんなに年取って見えないのにな。

若く見えるのかな？

金「奥さんも先行っちゃったからねぇ。まぁ、あいつは歳上だったけどねぇ…。2人も、若いうちに楽しまないとね。あれ、2人には心配なかったかな？笑」

…え…。

それって…その。…////

「ち、ちがっ…/// 別にその、私たちそういうのじゃ「ははは笑そっすね笑」

はぁぁぁぁ！？////

「ちょ、佐野く「じゃあ、行きますね。お身体には気をつけて。」

金「ありがとねぇ。お二人も気をつけて～」

その言葉にぺこっと頭を下げてスタスタバスを降りて行く佐野くん。

「ちょ、っと！あ、さよなら！」

私もペコっと頭を下げて、慌てて後ろをついていく。