088 おみくじ ページ40
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(※韓国には神社がないそうですが、都合により一部事実と異なる表記をさせていただきます。予めご了承ください。)
年明けの早朝、出掛ける支度をして
……ジスからもらった靴に初めて足を通す。
(私、前に進むね)
玄関のドアを開けると既に壁に寄り掛かって待ってくれていた
……ジョンハンに駆け寄る。
髪色を落ち着いたネイビーに変えていたジョンハンは
雪景色によく映えている。
似合ってるね、と言うと分かりやすくご機嫌な様子。
彼の手には、以前私が渡した手袋が嵌められていたから
……正直、私もご機嫌だ。
昨晩の電話の内容は、初詣に行こうというお誘いだった。
早朝だと言うのにやはり元日の神社は人で溢れかえっていた。
ここの神社は恋みくじが有名なこともあってカップルの姿も多く見られる。
｢皆、姫はじめ済んでんのかな｣
｢姫はじめってなに？｣
｢調べてみなよ｣
言われるがままに調べてみるとただの下ネタで思わず声を出す。
元旦の神社のど真ん中で何を調べさせられているんだろう。
｢姫はじめは新年最初に釜で炊いたご飯を食べることだけど
……何、顔赤らめてんの？｣
｢ぜ、ぜったい違う意味で言ってたでしょ……！｣
｢違う意味ってなに？俺わかんな〜い｣
顔を火照らせている私に向かってゲラゲラと笑うこの男。
ありえない、本当にありえない。
……そんなこんなで参拝を済ませて
私たちも 恋みくじ をしてみることにした。
箱の中のおみくじを取り出して、せーので開く。
私のは…………残念ながら末吉。
待人のところには 自ら行かねば来ない と書いてあった。
ジョンハンのを覗くとさすが持っている男。
でかでかと書かれた大吉の文字。
(神様渡す人間違えてますよ…………！)
ジョンハンの待人の欄にも私と同じことが書いてあった。
……恋愛運は無さそうだ、しめしめ。
願いが叶うように、私たちはおみくじを結ぶことにした。
丁寧に結んでから、ゆっくりと手を合わせる。
(今年も皆と、ジョンハンと。笑って過ごせますように…)
目を開けると、私よりも長く手を合わせているジョンハン。
何をお祈りしたの、と聞くと言ったら叶わないから内緒と
教えてくれなかった。
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malolo(プロフ) - 優さん» あたたかいコメントありがとうございます🔅優さんのお気持ちをモチベーションに書き進めたいと思います！続編を出しますので今後ともよろしくお願いします🙇 (2021年12月24日 18時) (
レス) id: 17a6b72bbe (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 毎日続きを楽しみにしています……！！最高です！ (2021年12月23日 23時) (レス) id: 12d6a4162a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：malolo | 作成日時：2021年12月18日 17時
