082 煌びやか ページ34
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最後に訪れたのは、イルミネーションが輝くスポット。
流石はクリスマス・イヴ、辺りは恋人で溢れ返っている。
｢綺麗だね、実は初めて来たんだよここ｣
｢俺も初めて来た｣
悴んだ手を温め合うように握った手を揺らしながら
ゆっくりと歩幅を合わせて歩く。
果てしなく続く煌びやかな通り。
数々の灯りに染められた銀世界は綺麗で、眩しい。
夢心地だよ、とはしゃぐ私の隣でどこか寂しげな顔をしたジス。
(もしかして、あんまりイルミネーション好きじゃないのかな)
｢あ、あっちのトンネルの方も行ってみたい！｣
｢いいよ、行ってみようか。足元 気をつけて｣
言われたそばから滑って転びそうになる私を
ぎゅっと引き寄せてくれるジス。
やっぱり私を助けてくれるのはジスだなぁ、と改めて痛感する。
雪で作られたトンネルの中にも、
ライトアップされたイルミネーションの壁がそびえ立っていた。
感嘆して辺りを見渡していると、
正直、見たくなかった…………ふたりの姿が目に入る。
(でも、私、関係ないから)
最近はそうやって遠ざけることで、上手くやって来たつもりなのに。
いざ目の前にすると心がぎゅっと締め付けられる。
｢綺麗だね、ジョンハンくん｣
｢……うん｣
見なきゃいいのに、聞かなきゃいいのに。
どうしても 目が離せない。
｢今日はジョンハンくんと一緒に過ごせて幸せだった｣
｢そっか、それならよかった｣
彼女が腕を組んでも、満更でもない顔のジョンハン。
(どうしてまだ、あなたのことでこんなに傷ついてしまうの)
こんなの、ジスに気付かれたらまた私が傷つけてしまうのに。
衝撃で一歩も動けずにいる私の目線の先を遮るように
目の前に立ったジスは
｢ごめんA、話があるんだ｣
眉を下げて、優しく笑っていた。
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malolo(プロフ) - 優さん» あたたかいコメントありがとうございます🔅優さんのお気持ちをモチベーションに書き進めたいと思います！続編を出しますので今後ともよろしくお願いします🙇 (2021年12月24日 18時) (
レス) id: 17a6b72bbe (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 毎日続きを楽しみにしています……！！最高です！ (2021年12月23日 23時) (レス) id: 12d6a4162a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：malolo | 作成日時：2021年12月18日 17時
