076 臆病 ページ28
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ジス side
朝起きて雪が積もっていた時、真っ先に思い浮かんだのは
Aに会いたいということ。
冬休みが始まってからそこまで日は経っていないが
スマホを通じての会話だけじゃ既に物足りなくなっていた。
約束をすればすぐに会える関係になったのが、凄く嬉しい。
ただ今日は驚くAが見たくて。
気付いた頃には、降り積もる雪に足跡をつけていた。
…
｢もう！言ってくれたら化粧したのに……｣
｢そのままでも可愛いから気にしなくていいのに｣
｢ジスと会うときは自分の中で一番可愛い姿でいたいの！｣
すっぴんが恥ずかしい、とむくれる彼女。
何をしたって愛らしいのだから新しい姿をもっと見たい。
雪を触ってはしゃぐA。
そのまま俺に投げつけてくるから、俺も手加減なしに
Aに向かって投げた。
Aと過ごすなら、どこに居たって特別だ。
｢そういえば……俺の誕生日に会う約束してたけど
一旦LAに帰らなきゃ行けなくて
会えなくなった、ごめんね。｣
ええ、寂しい……とあきらかに凹んだ様子。
特別誕生日が、という執着はないけど
Aに会えないのは俺も寂しい。
それでも最近になってから素直に感情をぶつけてくれるようになって嬉しい。
初めて 好き と言葉にしてくれた日から
お互いにちゃんと向き合えている。
……なのに、胸騒ぎが止まらなかった。
信じていないわけじゃなくて
今までずっと片想いだったから、まだ夢心地なのだろう。
｢わっ…………｣
｢ん？なんかあった？｣
｢あ、いや、ジョンハンかと思ってびっくりしただけ｣
よく見ればジョンハンより格好良かったわ〜と笑うA。
……本当に、信じていないわけじゃないのだけれど。
未だに Aを前にすると 臆病なところは直らない。
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malolo(プロフ) - 優さん» あたたかいコメントありがとうございます🔅優さんのお気持ちをモチベーションに書き進めたいと思います！続編を出しますので今後ともよろしくお願いします🙇 (2021年12月24日 18時) (
レス) id: 17a6b72bbe (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 毎日続きを楽しみにしています……！！最高です！ (2021年12月23日 23時) (レス) id: 12d6a4162a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：malolo | 作成日時：2021年12月18日 17時
