072 渡す ページ24
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｢アンタがジスくんにしてることって最低なことなんじゃないの。｣
｢アンタにはないんじゃない、あの三人と一緒にいる資格。｣
……チェヨンさんの言葉が頭の中で反芻する。
付き合う時にジスが言った、今は忘れられなくていい、ジョンハンのことを好きでいていいからという言葉。
いつまでもそれに甘え続ける訳にはいかない、
ジスのことを傷つけたくない、と決めたくせに。
私は今までずっと、ジスを裏切っているんだ。
あれだけ私の為を思ってくれているジスの心を
私は踏みにじっているんだ。
一緒にいる資格、それは胸を張って自分で決めたい。
ケジメをつけるために、これからも皆で笑っていられるように
私は再度、心に決めた。
…
教室に戻ると、ジスがひとり。
ぽつん、と静かに窓の外を眺めていた。
教室に入ってきた私の姿を捉えると、
いつも通りの笑顔を向けてくれるジス。
｢ジスごめんね、サッカーの試合観に行けなかった…｣
｢気にしないで、何かあったんだろうなって思ってたから｣
｢ありがとう。試合、どうだった？｣
｢勝ったよ、次暇だったら観に来て｣
おめでとう と目を輝かせると
ジスは私のことを引き寄せて、ぎゅっと抱きしめてきた。
｢ごめん、実は寂しかったから……しばらくこうさせて｣
寂しかった の言葉に胸が締め付けられる。
私は何度もこんな気持ちをジスに味わせていたのだろうか。
(もう寂しい思いなんてさせたくない)
……この前から気掛かりだったこと。
今までずっと、貰うだけで渡せていなかった言葉。
私はちゃんと、彼に向き合いたい。
｢好きだよ、大好き｣
そう言って自分から、ジスの頬にキスをした。
(これからはちゃんと、伝えていくから見守っていて)
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malolo(プロフ) - 優さん» あたたかいコメントありがとうございます🔅優さんのお気持ちをモチベーションに書き進めたいと思います！続編を出しますので今後ともよろしくお願いします🙇 (2021年12月24日 18時) (
レス) id: 17a6b72bbe (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 毎日続きを楽しみにしています……！！最高です！ (2021年12月23日 23時) (レス) id: 12d6a4162a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：malolo | 作成日時：2021年12月18日 17時
