066 曖昧な世界 ページ18
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ジョンハン side
……ジスとAが付き合ったと聞いて
相当凹んだ。誰もそんな俺知らないだろうけど。
しっかりご飯も食べれなくなったし、夜もよく眠れなくなった。
我ながら重症だ、と自嘲する。
そんな中、定期テストシーズンに突入する。
いつもなら四人で勉強会を開くのに、
というより Aが教えて教えて〜〜と騒ぐのに。
ジスにばっかり頼って、なかなか頼ってこないA。
授業の自習の時間も、化学のワークとばかり睨めっこして
結局自分で理解することは出来ずにため息ばかり漏らしていた。
それでも明らかに俺の様子を伺って
教えてもらおうか、やめようか迷っているようだった。
ただAは好きなやつと付き合っただけなのに。
どうして俺を気にして、俺を避けるのだろう。
次に話す時に沢山揶揄ってやろう、そう決めたのに
なかなか話す機会がなかった。
まどろっこしいことは基本嫌いだから、
取り敢えず電話をかけることにした。
｢もしもし、？………ジョンハン？｣
今日は彼氏と寝ないんですかァ、そう揶揄ってやりたかったのに
久々に聞いた声にドキッとして無難な返事をした。
(Aの声って、こんなに可愛いかったっけ)
本題のテストについて聞くとやはり化学が足枷になっているようだった。
初めからこのジョンハン先生に頼めばいいのに。
馬鹿なこの子にはちゃんと指導してあげなければ。
…
一通り理解できた頃にはAの声はへにゃへにゃなっていて
俺が話しかけても、ワンテンポ遅れた返答をしてくる。
｢眠いなら切るよ？｣
｢ん〜〜〜〜やだぁ｣
夢と現実を交差しているのか可愛らしく駄々をこねるA。
こんなところもジスには見せているんだろうか。
そう自分で勝手に考えて、ズキリと傷が痛む。
｢眠いなら寝なって、ちゃんとベッドで｣
｢やだぁ、｣
｢何がやなの｣
何を言っても子供のようにいやいやと言うA。
｢一緒に寝よ？だから切らないで｣
(……勘弁してほしい)
可愛すぎて、こっちが寝れる気がしない。
もしかしたら曖昧な世界の中、
ジスだと思って言っているのかもしれないけれど
あいつのフリでもいいから、
今日は俺もAと一緒に寝たい。
しばらくすると聞こえてきた小さな寝息。
届かないことをいい事に、そっと好きだよと呟いた。
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malolo(プロフ) - 優さん» あたたかいコメントありがとうございます🔅優さんのお気持ちをモチベーションに書き進めたいと思います！続編を出しますので今後ともよろしくお願いします🙇 (2021年12月24日 18時) (
レス) id: 17a6b72bbe (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 毎日続きを楽しみにしています……！！最高です！ (2021年12月23日 23時) (レス) id: 12d6a4162a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：malolo | 作成日時：2021年12月18日 17時
