032 心当たり ページ33
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「ジョンハンが好きなチキン買ってきたよ、食べる?」
「ううん要らない、皆で食べて〜」
…
「古典の教科書忘れたんだっけ?私今日じゃないから貸すよ」
「あーありがと。だけど大丈夫、他のやつに借りるから」
(う〜〜〜〜ん…………)
最近、明らかにジョンハンが私を避けている。
理由は分からないが、休み明け初日から。もしくは休みの時から。
スンチョルやジスにはきっと今まで通りで、
四人でいる時はまだマシだけど、
私とふたりになると何だかぎこちなくて不自然だ。
言葉が冷たいとか、態度が悪いとかそういうのでは全く無いんだけど。
私の気にしすぎかもしれない、と
スンチョルに最近彼に変わったことはないか聞くと
髪型くらいじゃね、なんて言っていた。
一方のジスに聞いてみると、
ジスは思い当たる節があるのか一瞬曇った表情をしたけど
特に有力な情報は得られなかった。
(ええ〜〜、私悪いことしたかな、?)
家に帰ってきてから
『ジョンハンと仲直り大作戦』と称したノートを作ってみた。
・毎日朝の挨拶をする
・最近怒りすぎていたので怒らない
・ジョンハンに褒められて恥ずかしい時反射的に叩いちゃうのを辞める
・お昼休み皆で早めにいただきますをできるように手を高速で洗う …………etc
こうしてここ数日、気になったことを帰ってきてから
ノートに綴る作業を夜が深まる頃まで続けていた。
朝起きると寝不足のせいか頭痛と目眩がしたけれど
こんなもので休んでしまったらジョンハンとの仲直りが
先延ばしになってしまうから意地でも学校に行かなければ。
……異変に気付いたのは体育の時だった。
準備運動の時から上手く身体に力が入らなくて
頭痛と目眩、それに熱っぽさまで来ていた。
それでも今日もまだ、ジョンハンとあまり話せていないから意地でも……
と考えてからの記憶が無い。
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作者名:malolo | 作成日時:2021年12月16日 13時