031 休み明け ページ32
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まだ蒸し暑い日々は続いている。
久々の登校で前よりも話しかけてくれる人が増えて嬉しい。
賑やかな夏休み明け初日。
HR前の私の席の周りは賑やかすぎる程だった。
｢課題みせてくれよ〜〜〜！俺この前誕生日だったんだよ？｣
｢プレゼントあげたでしょ〜課題くらい自分でやって！
それに前もって大丈夫かってカトク送ったじゃん｣
いつも通りの日常が始まる気がしていたのに。
｢あんにょ〜〜ん｣
｢えっお前髪色どうしたんだよ｣
私の左隣の席、ジョンハンはピンク色に髪を染めてきていた。
ここの学校の身なりに関する校則は
そこまで厳しいわけじゃない、というか緩いくらいだ。
でも金髪や茶髪はザラにいるものの、ピンクはなかなか居ない。
それにしても似合いすぎていてあまり直視できない。
｢なになにイメチェン？どういう心境の変化？｣
｢ん〜〜〜〜〜失恋？｣
(えっ……ジョンハンって好きな人いたんだ……)
こんなに近くにいるのにジョンハンの好きな人が全くわからなかった。
恋バナになっても他人に話をさせたらそれで終わり。
自分のターンには無理にでも回さない。
なんだか初日から刺激強めのダメージを食らう。
………ううん、好きじゃなくなるためのチャンスだ。
(どうせ私なんか好きになってくれない訳だし、)
…ジョンハンの失恋発言に、なんでお前好きな人いるの教えてくれなかったんだ！というスンチョルと、なんとも言えない表情を浮かべるジス。
(どうなってるんだここの空気感……)
｢じゃあ失恋祝いにごはんでもご馳走しようか？｣
｢いやいい｣
…場を和ませるために咄嗟にでたひとこと。
いつもなら目を輝かせて奢りコールをするジョンハン。
余程の大失恋だったのか乗り気じゃないみたいだ。
そこまでジョンハンに思われるなんて羨ましいし、
正直なところ、凄く悲しい。
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作者名：malolo | 作成日時：2021年12月16日 13時
