014 正直 ページ15
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｢ジョンハンくん、あんたのこと好きじゃないって！
ざまあみろ！次はジスくんかなあ？｣
女子トイレに連れ去られて大量のバケツ水を被せられた。
そんなことよりもわかってる事実を、
ソヨンに言われたことが苦しかった。
びしょ濡れのまま教室に戻る訳にも行かなくて、
体育館裏で少し考えていると、
タイミング悪くジスに見つかる。
｢A！！どうしたのそんなに濡れて｣
｢あーーー校庭のホース踏んでひっくり返っちゃって、
私の方に全部かかってきたんだよね〜参っちゃう｣
｢とりあえず風邪引くから着替えて、これ｣
｢いいよ乾くし、そんなことしたらジスのが汚れちゃう｣
｢いいからはやく｣
ジスは自分のジャージを貸してくれた。
珍しく怒っている様子のジス、何かあったのだろうか。
｢ねえA、ソヨンたち？その傷とその水｣
｢あ、え、ちがうってこれはパンフレットでこれはホースで｣
｢嘘つくの下手くそ｣
ジスが怒っているのに悲しそうな表情で私を見つめてくるものだから、
思わず溜まっていたものが吹き出してしまった。
｢ごめん、格好悪いね。今回は迷惑かけないようにって思ってたのに｣
｢もっと俺たちのこと頼ってよ、何で無茶するの｣
不格好のまましゃくりあげて泣く私をジスは
ずっと抱きしめて宥めてくれた。
嫌な顔ひとつせず涙を拭ってくれた。
それから私は、あった事全てを正直にジスに話した。
ソヨンたちに言われたこと、されたこと。
ジョンハンがソヨンに言っていたこと、
私がジョンハンのことを、好きだということ。
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作者名：malolo | 作成日時：2021年12月16日 13時
