010 次の難関 ページ11
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｢みんなのおかげだよ！ありがとう！全教科赤点回避です！｣
｢よかったじゃんA！俺は赤点5教科もあった｣
｢スンチョルはもう塾通った方がいいんじゃ……｣
お前の親にも塾進めとくわ、とジョンハンが言うと
それだけは辞めてくれと泣きつくスンチョル。
そんな二人に呆れ笑いの私たち。
ようやく難関を超えたと思いきや、やってくる次のイベント。
｢それじゃあ来月の学校祭の計画を練るぞ！進行は委員長よろしく｣
学校祭。年に一度の厄介なイベント。
それに今年は強制的に委員長。
隅で小道具に絵の具を塗っていた去年とは
比べ物にならないくらいの仕事量が目に見えている。
隣を見るとやる気満々のジョンハン
(そのやる気がいつまで続くかわからないが)と
書記だから関係ないよねって顔をしているジス。
(頑張ろうね、隣のクラスのスンチョル…………)
まだ始まってもいないのに大騒ぎをするクラスをまとめる
だけでもおなかいっぱいである。
……
今年のクラスの出し物は定番のメイド喫茶になった。
女子はメイドで男子はホストというコンセプトのお店を開くことになる。
(ああ当日休もうかな)
でもホスト姿のジョンハンを見てみたいという気持ちも少しはあって……
あれだけやる気だったジョンハンも企画が決まれば
つまんねーと言った顔で外を眺めていた。
そして学祭の最後はは男女のペアをクラスから1組選出して、
ダンスを披露するというフィナーレがある。
他はそれぞれ男女ペアを作ってホール内で踊るというもの。
今年からこのフィナーレは全員参加で、参加の有無により成績が大幅に左右するという。なんて学校だ。
代表に選ばれたのは、女性枠でリーダー格のソヨン。
男性枠では…………やっぱりジョンハンだった。
(去年のクラスでも、代表に選ばれてたもんね)
半ば強引だったソヨンの提案を読まずには居られない空気
となって仕方なく引き受けた様子のジョンハン。
わかってはいたけどモヤモヤした気持ちになる。
今のうちにダンスのペア決めておくべきかな。
ジスもモテる男だし、スンチョルも人気あるし。
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作者名：malolo | 作成日時：2021年12月16日 13時
