番外編2 ページ10
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呆気に取られた。
戻ってきたヒョンが持っていたものは、大きな花束。
「 遅くなっちゃった、ごめん 」
「 それもあげるの？ 」
誕生日は今日じゃないのに。
するとヒョンはははは、と笑った。
「 フィヨナにプレゼントだよ 」
なんで？なんでもない日に。
そう思っても、驚きすぎて声が出なかった。
「 そんなの、どうして… 」
「
「 …へ、 」
「 フィヨナが好きだから 」
ああ、こういうの、だめだ。
ボロボロ、と涙が溢れ出す。
「 もう、泣き虫 」
グイッと引き寄せられる。
外でも視線を感じないくらいに、その言葉が嬉しかった。
「 …しってたの？僕がヒョンのこと好きだって 」
「 勘だけは鋭いから 」
「 どう思った？ 」
「 やっと独り占め出来るんだって嬉しかったけど？ 」
きょとん、とした表情で爆弾発言してくる。
最初から両思いだったんだ、
そう思ったら、嬉しくて嬉しくて、堪らなかった。
「 ねえ僕もプレゼント買ったんだ 」
後ろで持っていた紙袋を前に持ってくる。
アクセサリー屋さんの名前が書かれているから、すぐ分かったみたいできょとんとした表情から一転して、目を見開きながら驚く。
「 え、さっきの…！ 」
「 そう。きっとヒョンに似合うだろうなって 」
「 フィヨナ…かっこいいよフィヨナ 」
「 ふふ、着けてあげる 」
箱から出して、首に手を回してつける。
きらっ、と太陽の光に反射したサファイヤが輝いていて、綺麗な顔をしているヒョンにとっても似合う。
「 …やっぱり、かっこいい 」
「 ありがとう、ほんとに嬉しい 」
もう一度強くぎゅーっと抱き締めて、顔を見つめる。
「 ……んｯ、 」
唇が近付いて、重なる。
本当に好きってことを、沢山伝えるために。
1度離して、ふふ、と笑いあってから、再度唇を重ねた。
「 フィヨナ、
「
くしゃっ、と頭を撫でられて、思わず笑みが溢れた。
今日はきっと
世界で一番幸せな人だと自信を持って言える。
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end
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作者名：凪緩 | 作成日時：2022年8月21日 8時
