31 ページ41
.
テヤンは1人で抱え込んで、1人で我慢して、自分が目を逸らせばそれでいいと思ってる。でもそんなのは、根本的な解決にはならない。僕だって、気づかなかったらきっと何も言えてなかった。
テヤンは元から独占欲が強いのはそうだが、インソンヒョンに対しての嫉妬が物凄い。でもそれは、僕もテヤンの立場にたって考えてみたら、嫌だった。
だから、すごく反省してる。直したいと思ってる。
それはテヤンに言われたからじゃない。自分からそう思ったんだ。好きな人に誤解はされたくないし、他の人と一緒にいる方がいいんだ、なんて思われたくない。僕だってテヤンが他のメンバーと物凄く親しくしてたら、抱き着かれてたら、モヤモヤするし、悲しいし、分かりやすく態度に出てしまうだろう。
今だって本当はテヤンに謝りたかった。でも、あんな分かりやすく嫉妬してたのに気にしないで、とか、明らかに我慢しようとしてて、その考えに腹が立った。
何が問題が起きたら、一緒に考えればいい。恋人ってそういうものじゃないのか。話し合って、喧嘩して、仲直りして、前より1層仲を深める。それで何年も続いていくものだろう。
だから僕が感情的になったらダメだ。ダメだけど…テヤンのことになったらどうしても必死になってしまう。
部屋までの廊下をゆっくりと歩いていた。
「 ……はぁ 」
「 ため息ついてどうしたの 」
「 うわあああぁああっ 」
足音がしなくて本当に心臓が飛び出そうだった。
いきなり肩を組んできたヒョン、キムヨンビンに悪態をつく。
「 …ほんとにさ？今傷心中なんだからぁ… 」
「 どうしたのよ 」
「 ちょっと座って話そうよ 」
そう言ってリビングのソファに座る。
冷蔵庫から持ってきた瓶ソーダを飲みながら、ヨンビニヒョンに話を聞いてもらった。
「 好きな人が嫉妬深いのはどう？ 」
「 へ？好きな人いるのか〜？？ 」
ニヤニヤしながらそう問いかけてくる。あ、めんどくさいかもこの人。
「 いると仮定して 」
「 うーん。生活に支障がなければいいんじゃない？ 」
「 じゃあ僕のことを好きな人がもう1人いるとするじゃん。その人は元から親友で、ずっと一緒にいるような仲だったの。でも、その人と一緒にいすぎて、嫉妬深い人はそれを見るのが辛いんだよね。」
「 どちらかが好きな時点で友情っていうのは成立してないよね 」
「 ……もしかして、友達のままでいるっていうのはその人にも悪いことしてる？ 」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：凪緩 | 作成日時：2022年8月21日 8時
