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「 ヒョンがいないとなんだかんだ盛り上がらないもん、ね？ 」
「 寂しかったって言えよ 」
「 寂しくはない 」
可愛くないヨンギュニ。そんなところも可愛いけど。
皆が声掛けてくれる中、何かが足りないと思ったらインソンヒョンがいない。無意識の内に目で探してたら、ヨンビニヒョンに笑われた。
「 お前ほんとインソン好きな 」
「 うん好きだよ？まだ起きてないの？ 」
「 起こしに行ってあげなよ、あいつも喜ぶだろうから 」
「 起こされて喜ぶってマゾなの？いってきまーす 」
”あいつも喜ぶだろうから”、その言葉の意味がよく分からずにインソンヒョンの部屋のドアをノックする。
「 ……ヒョンー？ 」
「 ……だうぉな 」
「 入りますよー 」
ドアを開けて中に入ると、ぐったりとベッドに寝転ぶヒョンの姿があって、どしたの、と声かける。
「 ……たぶん、ねつ…… 」
めちゃくちゃ鼻声の彼に笑いそうになるが堪えて、おでこに手を当てる。
「 あっつー、ヒョン、どしたのさ。急に熱なんて 」
「 だるい…… 」
「 そうだよね、じゃあ氷枕と飲み物持ってくるね？あとなんか食べて、薬も飲まなきゃ 」
「 ……ごべん…… 」
「 は、鼻声すぎ……っ 」
やっぱり面白すぎて吹き出した。再びドアを開けて、洗面所で手を洗ってからリビングに戻る。
「 キムインソン熱あります 」
「 え゛、マジか 」
「 僕看病するから皆は部屋に立ち入り禁止ね 」
冷凍庫から氷を取り出して、専用の袋に入れながら話す。飲み物を取って、部屋に戻ろうとしたとき、テヤンとバチッと目が合ってしまった。
少し不機嫌そうな、心配そうな表情をしていた。
彼の気持ちも分かるけどインソンヒョンを放っては置けない。
すぐ目を逸らして、部屋に戻った。
ｺﾝｺﾝ
「 入りまーす 」
ドアを開けると相変わらず辛そうなヒョンがいて、すぐ氷枕を敷いて、冷えピタも貼ってあげる。
「 ほら、これ食べて。んで薬飲みな 」
ゼリーを渡して、解熱剤をサイドテーブルに置く。
「 たべさせて 」
「 じ、自分で食べれるでしょ？！ 」
「 ……だうぉな…… 」
「 わかった！わかったからそんな顔で見んなーっ 」
ゼリーの蓋を開けて、スプーンで掬う。あーーと言いながら、彼の口に入れる。
「 ん……おいし…… 」
「 はいたんとお食べー 」
「 ……あー…… 」
ぐったりしてる彼はなんだか可愛く見えた。いつも頼りになるヒョンって感じなのに。
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作者名：凪緩 | 作成日時：2022年8月21日 8時
