阿吽と ページ7
時刻は七時過ぎ
部活終わりの学生がチラホラ歩いていたり、仕事終わりの大人達が疲れた顔して帰っていたり…
そんな中私はこれからバイト。とはいっても実は人にはあまり言えないお仕事をしている
所謂"夜の仕事"
皆様わかるように、自分はまだ高校生で絶対にダメなお仕事なんだけれども！家庭事情が複雑で！お金が無いので！良い子は絶対に真似しちゃダメですよ！
まあお喋りするだけだからなにもない。たまにちょびっとお酒飲んだりするけれど…時給は高いし、仕事先の人たちもいい人だし、来るお客さんもそんなに悪い人はいない。普通の所よりも制度は緩かったりする。てか人あんま来ないから逆に暇
誰に言いたかったのかわからない説明にハテナがいっぱいだけどまあいいや。とりあえず私は今駅に向かっているんだ
「あれ、Aちゃん？」
さっさと歩いていれば前方から青城ジャージの…
おっと会いたくない人に…これはスルーしなきゃ…
「雪城じゃねーか」
「やべえー！岩泉さんじゃないですかー！！超久々じゃないですかー！」
「あれ？」
中学の頃の先輩は無視できないネ！
「Aちゃ〜ん！俺のことは覚えてないの〜？」
「ええと、鈴木さんでしたっけ？」
「なんにも合ってないね？及川ね？及川徹先輩！」
「あぁ〜！平田駿介さんですよね〜ッ覚えてますよバッチリ〜」
「怒るよ！！」
相変わらず騒がしい先輩の名前は及川さん。岩泉さんはただの男前の塊(？)
二人とは北川第一中学の時の先輩で、バレー部のマネ勧誘されたのがきっかけで仲良くなった
先輩らが卒業してからはあんま会わなくなったけど、時たま及川さんが某SNSのハイスタグラムで連絡くれたりする。まあ気付かない時もあるし無視する時もあるけど
「ていうかこんな時間からどっかいくの？友達とご飯？」
「夜おせーし女なんだから気ぃつけろよ」
「わかってますって〜」
なんだかんだでお世話になった先輩らを騙すのは気が引けるが絶対に言えない。これから夜の仕事なんですよ〜！とか言えるわけない
すると及川さんがでもさあ〜、と
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作者名：さくらねこ丸 | 作成日時：2019年2月15日 19時
