白布賢二郎 ~誕生日編~ ページ25
※ほぼ会話のみ
＿
それは部活オフの前日に起こった…
「白布、誕生日おめでとう」
「ああ、ありがとう太一」
「じゃあはい、プレゼント入場ですどうぞ」
「は？」
俺、白鳥沢2年生バレー部の白布賢二郎。今日誕生日です。
5月4日ぴったりにおめでとうと言ってくれた太一は何故かトイレの方へ歩きだし、扉を開けようとしていた。もしやサプライズ的な何かで天童さんあたりとくだらない事(失礼)でもしだすのかと思いきや
「こんばんは、プレゼントです」
「は！！？！？おまっなんでココ！！？は…」
「白布静かに。落ち着けバレたら死ぬ」
「いや驚かねえわけねえだろなんでAがいるんだよ！？」
「川西に一緒に祝おうって言われたから来ちゃった」
来ちゃったテヘペロじゃねえんだよ
「俺が寮母さんの目を盗んでこっそり来てもらった。じゃああとは二人でゆっくりどうぞ」
「ちょ、おいコラ待てちゃんと説明を」
「そうだよ川西。早く出ていけだってさ」
「んなこと言ってねえよ！！」
「アイタッ」
何がどうなってこうなった？Aがプレゼント？俺はどう反応すればいいんだ！？
そう困惑しているうちに太一はそそくさと部屋を出てしまい、Aと二人きりになった
「しらすちゃん大丈夫？生きてる？誕生日おめでとう！」
「おっまえ少し黙っとけ」
「んむぐ…」
混乱した頭を整理したいのに目の前にいるこいつのせいでどうにもならない。もうどうにでもなれよ。
てかバレたらどうすんだよ部活停止どころの騒ぎじゃねえぞ…
ハァ、とため息をついて隣をちらりと見ればすぐに目が合った
「二人っきりだね…」
「変な雰囲気だすのやめろ」
「だってしらすと二人になんの久々じゃない？いつも川西付きじゃん？」
「おまけ付きたいなのやめてやれよ…」
なんだかんだ普通に会話してる俺が怖い
幼馴染怖。俺も怖。
もうなんかめんどくせえな…と問い詰めることや理由を聞くことを諦めて普段通りの会話を始めた。最近の学校のことや友人関係、太一が箱ティッシュをリュックに入れ教室の机にも置き、脇に挟んで常にどこにでもある状態にしていることなど結構話した。
「あのさ」
「おう」
「プレゼントは私って川西言ってたけどさ」
「…おう」
「ちゃんと準備してあるから安心して」
「……おう」
ちょっと期待してたとか絶対言わねえ
「しらすさ」
「それ」
「あ？」
「あ？じゃねーよ…名前、ちゃんと呼べよ」
「名前なんだっけ」
「てんめえはっ倒すぞ」
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作者名：さくらねこ丸 | 作成日時：2019年2月15日 19時
