二口堅治と放課後を過ごす ページ20
※二口とLIME の続き
＿
「ふんぬふーん」
「今日やけに機嫌いいな、髪も巻いてるし化粧もバッチリでスカートもちゃんと履いてるし」
「よくぞ気づいてくれた縁下。私は放課後が楽しみ過ぎて昼ごはんが喉を通らねえ」
「はいはいちゃんと食えな」
お母さん…
とまあこんな様子の私は今日の放課後に会う二口堅治との約束に浮かれていた。いやちげえな
正しくは二口堅治に奢ってもらうクリームチーズパフェが楽しみで楽しみで仕方が無いんだ！！人の金で食うパフェほどうめえもんはねえよ
ゴミ思考？ほっとけ
「なんかあんの？」
「クリームチーズパフェ」
「期間限定って騒いでたやつか」
「なんと奢りで」
いえーい、とウインナーを口に放り込みピースすれば「お前ってやつは…」と呆れられた。違うもん奢ってくれるって言ってたもん(言ってない)
「学校の友達と？」
「いや伊達工の友達」
「伊達工って…顔広いなおまえ。女の子少ないじゃんあそこ」
「？女じゃないけど」
「…は？」
「えっなに」
いきなり雰囲気の変わった縁下に少々戸惑った。
どうしたの縁下は？
「縁下大丈夫？生きてる？死んでる？」
「…」
「…なんか怒ってる？」
一旦箸を置いて向き合い、目線を合わせてみれば「はあ…」と何故かため息をつかれた。なんで？
「あのなあ、もうちょっと危機感持てよ」
「あー…そういうやつね。大丈夫だよアイツは」
「俺は心配してんの。大丈夫じゃなかったらどうするの」
縁下はつくづくめんどくさい奴だと思う。めんどくさい奴だと思うけど彼なりに心配してくれているんだと思った。良い奴すぎるんだよ縁下くんはよォ…まあ前みたいな事件がありゃね(※元カレ事件)
「ほんと大丈夫だよ、今日遊ぶやつ本当にいい奴なの。何回か遊んでるし今日もわざわざ遠いのに迎えきてくれるって言ってた」
「…ほんと？」
「ほんと、マジ」
「ふーん…」
ならいいけど
とぜーんぜん「いいけど」って顔じゃないし納得していない様子だし、過保護だなあ縁下は
「あんま遅くまで遊ぶなよ。あとなんかあったらすぐ電話すること。俺じゃなくてもいいから」
「親かよ！！ママかよ！！任せろよ！！」
「こんなガラの悪い娘ごめんだ」
「んだとどつき回すぞ」
そう言えば縁下は軽く笑った。あ、機嫌直った
＿
「心配ありがとね縁下」
「…おー」
心配もしてるけど、実は少し嫉妬してる なんてことは秘密だ
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作者名：さくらねこ丸 | 作成日時：2019年2月15日 19時
