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1話 ページ1

「それではまた」



長い講義が終わり、白いカバンにノートやら資料やらを詰め込み、そそくさと帰路に着く。




黒髪ロングの髪をキュッと赤いリボンで結んでいる私、AAに、ちょこちょこと後ろから着いてくる男の人がひとり。





「Aちゃん、今日も講義一緒だったね」



「有岡先輩。いたんですね」





そういう私にひどいなあ、と頭をかいているのは有岡大貴先輩。




彼は同じ1年だけど、一浪している彼は実質私の先輩だ。





同じ講義を取っているので仲良くさせてもらっている。






「今日ちょっとご機嫌ななめだね。彼氏と喧嘩でもした?」




そう言われ、私は降りていた階段の最後の1段を踏み外した。







そのままズルッとこけた私を慌てて有岡先輩が支えてくれる。







「えっ!? 大丈夫?」



「はい。べ、別に……?」







知らんぷりをする私に追い討ちをかけるように有岡先輩が私の事を追いかけてくる。


















「まっ、まさか……わか、れた?」










そう言われ、飲みかけていたお茶を全て吹き出してしまった。




それを見た有岡先輩は、はあっとため息をついた。








「お前なあ、なんであんなイケメン手放すんだよ! あんなイケメン、そうそういないぞ?」





呆れたように口を開く有岡先輩を見て、なんだか少しだけ悲しくなった。










「わ、私も別れたくて別れたわけじゃなくて……」





「じゃあ、なんだよ?」








そう言われ、脳裏に浮かぶのは、あの日の出来事。












あの日の出来事はもう、出来れば思い出したくはない________。

2話→



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設定タグ:山田涼介 , 記憶屋 , 有岡大貴   
作品ジャンル:泣ける話
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いちご(プロフ) - 続きの投稿も楽しみにしてます♪ (2020年2月11日 21時) (レス) id: 6ffe3ba49e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:侑☆彡 | 作者ホームページ:http://yuci.  
作成日時:2020年2月8日 23時

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