桜が散ると、真っ先に夏を一緒に見に行こう。【HSJ】 (ページ15)

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13話ページ15

(侑李side)

侑李「ほら、言わんこちゃない。だから思い詰めるなって言ったのに」

現在、涼介の家で涼介を看病中。

最近疲れが溜まっていたみたいで、38度の熱を出した涼介を大ちゃんと僕で看病中。

大貴「山田ぁー、大丈夫かー？」

涼介「大丈夫だったら寝込んでねーよ」

あら、お口の悪い涼介くん登場だ。

侑李「まぁまぁ、今日くらいはゆっくり寝なよ。ゆーてぃーの所には宏太たちが行ってるから。最近寝てないでしょ」

涼介「……なんで」

侑李「見てればわかる。どんだけ一緒にいたと思ってんの」

昔から、思い詰めることがあると何日だろうと寝られなくなる涼介。

そんな時は決まって熱を出す。

幸運なのか、そうじゃないのか。

幸い、いつも熱を出すのはオフの日なのだが……。

大貴「それにしても珍しいよなー。山田が仕事がある日に熱出すなんて」

涼介「うるせー」

今回に限っては事情が事情だからか、涼介は珍しく、いたジャンの撮影の日に熱を出した。

本当はそこでゆーてぃーの病気のことを話す予定だったのだが、涼介が熱を出したため延期になった。

侑李「お願い、早く治して。涼介まで弱ったら、僕達もうやっていけないよ……」

僕が俯き気味に言うと、涼介は少しはにかんで笑った。

涼介「大丈夫だよ、俺は。心配すんな！」

＿＿＿＿＿涼介のその言葉に、安心を隠せない僕がいた。