桜が散ると、真っ先に夏を一緒に見に行こう。【HSJ】 (ページ2)

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(？side)

君の27回目の誕生日。俺たち8人は大きくて広くて壮大な海に来ていた。

侑李「ゆーてぃーがステージからいなくなって
2度目の誕生日かぁ」

知念の言葉に、思わず黙り込むみんな。2年経っても癒えないその傷は、俺たちにはとても深すぎた。

大貴「そ、そうだ！みんなで写真とろうぜ！
裕翔の誕生日祝に！」

光「そうだな！ほらほら、みんな、並べ並べ」

写真をとる雰囲気になったその時、圭人が「待って」とつぶやいた。

圭人「誰が……写真を撮るの？いつも撮ってくれ
てたのは裕翔でしょ？」

雄也「あっ……」

みんなが静まり返った。

そうだ。いつも写真を撮ってくれてたのは裕翔、彼自身だった。

宏太「もういい、帰ろう……」

それを合図にするかのようにぞろぞろと帰り出すみんな。

段々と怒りが込み上げてきてしまった。

涼介「ふざけんなよ！」

その声に驚き、振り返るみんな。

涼介「好き勝手言いやがって！みんな、裕翔の
気持ちも考えてやれよ！」

俺のその言葉に伊野尾ちゃんが「じゃあ……」と口を挟む。

慧「山田は裕翔の気持ち、わかんの？」

涼介「なっ……」

その空気を読んだかのように知念が口を開く。

侑李「……Hey! Say! JUMPは、解散だね」

あれは、2年前の出来事だった。