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遡ること、一週間前。
「A〜！ちょっといい？」
「はい！」
仕事でアイドルのヘアメイクを担当している私。
今は女の子のアイドルを担当している。
担当の子達は可愛いし、優しいし、忙しいながらも、楽しく仕事をして、割と充実してる生活を送っていた。
「……移動ですか？」
「そうなのよ。ほら、A、ナムジャのメイクもやってみたいとか言ってたじゃない？
あなたのメイクの腕の良さと、その話したら、是非うちでもやって欲しいって言ってもらったの！」
「本当ですか！」
今の担当の子達と離れるのは少し寂しいが、自分の腕を買ってくれる人がいるとは思ってなかったし、これはチャンスだと思い、
「もちろん、やらせて頂きます！」
と引き受けた。
が、これを引き受けたことが間違いだったのかもしれない。
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一週間後。
顔合わせも兼ねて、実際に現場を見に行くことになった。
担当するグループのメンバーが現場入りをして早速挨拶をしに行く。
「こんにちは！今度から専属のヘアメイクになりました。キム・Aです。よろしくお願いします」
…1、2、3……13人。聞いていたけど多いな。人数。
そして、向こうも挨拶をして名前を一人ずつ紹介してもらう時に事件は起きた。
ここで、冒頭に戻る。
「「Say the name！こんにちは〜！SEVENTEENです！今日からよろしくお願いします！」」
……ん？え？
SC「初めまして！リーダーのエスクプスです！」
なんで……なんで、
JH「初めまして〜ジョンハンです〜」
え、？なんでいるの？
挨拶をする中に、よく知っている顔がいたのだ。
_____彼のことを、1秒たりとも忘れたことはない。
恋人？片想いしてた相手？実の兄？
どれも違う。そんな綺麗な思い出ではない。
なぜなら彼、いや、奴は………
私が前世で仕えていたワガママで人使いの荒い暴君王子だったんだから!
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作者名：ありす | 作成日時：2021年12月20日 23時
