【幕末】三十路実況者の事情【志士】

さん ページ5

『はぁ？お見合い？』

母が突然そんな事を言い出した。

「そーそー、だってあんたももう歳じゃない？結婚しといた方が老後が楽よ？」

そうはいっても仕事だって、自分で美容室やってるし…。

お金に困っているわけでもないし、孤独死とかしようにも常に連絡取ってる奴らがいるし…。

ひと肌恋しいとか乙女チックなもんもないし。

私は自分で金稼いでゲームできればいいのよ。

「ま、ちょっと考えてみてよ。」

そう言って写真を置いてった母。

なんてテキトーなんだ…。

写真を手に取ってみるも、全員が…もうなんか…駄目…。

そっしーのがイケメン、坂ちゃんのがスタイル良い、そっしーのがイケメン、そっしーのが…

どうしても二人と比べてしまってまともに見れない。

「はぁぁ」と盛大なため息をつき、写真をもとの場所に置いた。

なんか面倒くさいわぁ、こういうの。

私だって今までに彼氏ができなかったわけじゃない。

一度や二度、ちゃんと居た。

けど、その経験から、二人ってのは面倒だって気づいたんだ。

それに耐えられてる人達って凄いと思う。

互いの面倒くさいところに耐えつつ、きちんと向き合って生活するなんて…

『息苦しすぎぃ…』

これだから３０にもなって独身なんだなぁと思う。

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