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No.46 ページ2

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零さんの言葉を聞いて、諸橋さんは私を見ながらゆっくりと立ち上がった。


「…いいや。バーボン、お前の知り合いじゃないのか?」




_____スコッチ、バーボン。



そう呼び合い、私を他人のように振る舞う2人。


すぐさま状況を判断する。



…恐らく、いや確実に、組織に潜入中ということだろう。


さらりと視線を流して2人の服装や持ち物を確認する。


ベースが入っていたと思われるケースは形が崩れていない。


_____ライフル。



2人だけなのにも関わらず、私に他人のフリをするということは、近くに奴らの仲間がいるのか。


きっと2人はそれを私に悟らせようとして、こうしてあからさまな態度をとっているのだろう。



「ねぇねぇお姉さん、お兄さん達と知り合いなの?」


巡らす思考を中断させた、高い声。


興味津々というように、ベースを持っていた子供が声を弾ませる。


澄んだ瞳と視線を合わせるためにゆっくりとしゃがんだ。


『…人違いだったみたい、』


「ふーん…」



私の返答に少し不満気な彼女。

最初は男の子かと思ったけれど、立ち振る舞いや仕草は女の子のそれだ。


…それにしても、何でこの子と2人が一緒にいるのだろう。



「あ!秀兄!!」


すると突然、ぱっと花が咲くように笑顔になってどこかに駆け寄っていく彼女。


お兄さんかな。


立ち上がりながら秀兄と呼ばれた人物に目を向ける。


彼は身長が高く、軽く見上げると綺麗な翡翠とかち合った。


「…っ、!?、君は…」


『?』


私と目が合った瞬間に、微かに見開かれたその瞳。


けれど私たちは初対面のはずで、無論私は彼のことなど知らない。

もし昔に会っていたとしても、こんなに見た目の印象が強いを人を忘れるだろうか。


「秀兄?」


彼が表情を崩したのはほんの一瞬で、女の子の声にはっとしたように無表情へと戻った。



「ほら、切符だ。これで帰れ。」



…随分と冷たいお兄さんだこと。

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あすか(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2022年3月23日 23時) (レス) @page13 id: 6b7ef0d566 (このIDを非表示/違反報告)
なるせ(プロフ) - 紅月さん» とても素敵なコメントありがとうございます!!警察学校組との絆はしっかり表現したかったので、そう言ってもらえて本当に嬉しいです!引き続きよろしくお願いします!! (2020年8月7日 17時) (レス) id: 1fac6c4e46 (このIDを非表示/違反報告)
紅月 - すごく面白いです!ホワイトハッカーてやっぱかっこいいですね!親友のような強い絆で繋がる警察学校組と夢主の関係が尊い…! (2020年7月30日 23時) (レス) id: be796dbe9a (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - FBI!!!!www (2020年7月10日 18時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なるせ | 作成日時:2020年7月10日 18時

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