拝啓、爆弾魔さん。【名探偵コナン】

No.26 ページ27

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あれから約1週間。


私は驚くべき回復力で、殆ど一日で退院することが出来た。




早朝のランニングを終えてシャワーを浴び ドライヤーをかけているところで、テーブルに乗っているスマホがバイブレーションとともに点滅し、メールが届いたことを告げる。



《すまないが、警視庁の方に登庁してくれないか》



簡潔すぎる内容に緊急事態か、はたまた死ぬほど忙しいのか、と冷静に考える。


大方後者だろうと思いながら《了解です》と返信し、出掛ける支度を始める。



まだ少し髪が湿っているが仕方がない、この人の頼みだ。


ざっくりと髪を一つにまとめて食パンを咥えて服装を考える。


生憎スーツはまだ購入していない為、シンプルな白のパーカーとスキニージーンズを手に取り着る。


髪よし、服装よし、メイクよし。



姿見で全身を確認した後、つい最近出来上がったパソコンをバックに詰め込み、財布やスマホなど必要最低限のものを持って外へ出る。


戸締りをしっかりしたことを確認し、鍵をかけて乗り込んだ車は深紅の5代目スカイラインGT-R、BNR34である。


因みに両親と乗っていたのは4代目スカイラインGT-R。


この車を"貰った"時は本当に驚いた、まじかよ公安、いいのかよ公安、と頭の中で繰り返しまくったものである。


そして絶対に覚えておいて欲しいのは、私は決して「欲しい」などと一言も言っていないことだ。


あの日別れ際にただ、流石に車は手放さなきゃ駄目ですよねぇ、と呟いただけだ。


…もう一度言う。呟いただけだ。



その数日後、「同じ色で同じ車種は奴らに目をつけられるかもしれないからこれにした」と真顔の降谷さんと共にこの車が現れたのだ。


顎が外れるかと思った。目の前の光景に信じられず暫く動けなかったのは記憶に新しい。



どうしたんですかこれ、と聞くと、あった方が便利だろうと返され。


でも高いですよね、と言うと、なんだ要らないのかと圧を掛けられた。



…公安ヤバい、降谷さんパない。



まあでも嬉しくないわけが無いので、ありがたく受け取って働いて対価を払おうと決めた。



そんな数日前のちょっとした覚悟を思い出しながら、エンジンをかける。


重低音が響き車体を震わす。うーん最高。かっこいい。



いざ目的地へ、と車を発車させながら、この生活が始まった約1週間前のあの日を思い出した。

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• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

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