10 ページ10
，
鬱さんと買った物を全てキャリーケースの中に入れ，後はメイク道具とヘアセット道具だけだ。
すると突然孝行さんが私の部屋に入ってきた。
『えっ？た、孝行さん？どうかしました？』
私の荷物をチラッと見て何か言いたそうな顔をしていたが
私のクローゼットから服を取り出しベットに並べる
『…明日の服ですか？』
｢今決めとるからちょっと待っといて｣
私のセンスを知っていて彼が服を選んでくれているのだろうな…少し悲しいがまぁ、彼の隣に立っても恥のない嫁でいたいから何も文句は言わなかった。
『ん…？？ミニスカ？』
何処からそんな物を出してきたのか凄く不思議に思うが文句を言っては駄目だと思いそれ以上は何も言わなかった
｢…ちゃうな｣
彼の言うその言葉を聞くのは今でもう6回目そろそろ決めて欲しい等思っていると急に”お、ええやん”と言う声が聞こえた，どうやらやっと服が決まったらしい。
｢これ明日着ぃ｣
『えっ？あ、はい…有難う御座います』
孝行さんが選んだ服は私が良く学生の頃に着ていたのに似ている服だった。
『いよいよ明日ですね，孝行さん』
｢ホテルに行く前にどっか寄ってから行くか？｣
『えっ…良いんですか？』
｢その方が思い出に残るやろ｣
『ふふ、そうですね』
彼との初めての旅行プラスデートだ、絶対に楽しい日にしよう
『明日の為にも私そろそろ寝ますね』
現在時刻は午前1時。彼もそろそろ限界なのか目がウトウトしてきている
｢…そうやな｣
欠伸をしながら自分の部屋に戻ろうとする彼の後ろ姿に何故かちょっぴり悲しくなった、”まだ一緒居たい”そんな気持ちがある。でもそんな事を彼に伝えれる訳がなく，また我慢をする
最近の私は我儘な気がする、自分でもそう思い始めたと言う事は孝行さんはもっと思っているという事だ，彼に愛想を尽かされない様これからは心を無にし，孝行さんに可愛がられるようにしなくてはならない。
きっと私は彼に捨てられたりなんかしたら生きていけないだろう、だから，彼が私以外の女性と話している所もちゅ〜をしている所も全て見て見ぬふりをし何も文句を言わなかった。それほど彼と離れるのが嫌なのだ。
『明日はきっといい日になるよね…ママ』
孝行さんが居る時はいつも伏せている引き出しの中に入っている私の母親の写真。
私が幼い頃父は不倫をし，刑務所へ，母の手一つで育てられた私は自分の祖母の顔すら覚えていない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 323人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らいちゃま*。(プロフ) - すいーさん» 有難うございます!!初めてランキング3位になれたのでめっちゃ嬉しくてもう主ボロ泣きです笑 (2023年4月22日 10時) (
レス) id: bb93c66be6 (このIDを非表示/違反報告)
すいー - 完結おめでとうございます！！過去最高ランキング3位もおめでとうございます！ (2023年4月13日 4時) (レス) @page21 id: 7621d5ed60 (このIDを非表示/違反報告)
らいちゃま*。(プロフ) - すいーさん» ホントですか？！有難う御座います!! (2023年4月9日 9時) (レス) id: bb93c66be6 (このIDを非表示/違反報告)
すいー - めっちゃ面白いです〜！！！この先どうなっていくのかすごく楽しみです…！！！更新頑張ってください！ (2023年4月9日 8時) (レス) @page7 id: 7621d5ed60 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：金平糖 | 作成日時：2023年4月7日 23時
