96話目 ページ6
ゲームが終わってテレビをつける。
適当にチャンネルを変えていたところ、ボーダーの記者会見をやっていた。
あ、そういえば今日はそうだったと思い返し、現実に戻った感じがしてため息をついた。
『......私これ行かなくてよかったのかなあ......』
「何言ってんだよおまえ今日退院したばっかりじゃねーか」
出水がみかんをむきながらつっこむ。
そのみかん何個目......？と思ったが言わないでおいた。
『いや、さすがに記者会見には出ないけどさあ、会場準備とかさあ......』
「マネージャーかよ」
「どちらかと言うとスタッフだろ」
なんて言い合ってたら、突然三雲くんが出てきた。
「は......？なんでメガネくん？」
「これは......予定にはなかったっぽいな、城戸さん以外全員驚いてる」
『城戸さんだけ知ってたってこと？』
「いや、それはないな。城戸さんがこんなことするわけねえ」
こんなこと、というのはケガ人を自分で話させることだろうか。
「てかこれどういう状況なんすかね？なんかネットに載ってますか、太刀川さん」
私たちがよく分からないまま記者会見は進んでいく。
本来ここに三雲くんがいるはずないのだ。
太刀川さんがスマホの画面をスクロールする。
「......ちょっとまて、......なんか記者がいろいろ質問してる中で、三雲がイレギュラー門の時にトリガー使ったからじゃね？って記者の一人が言ってしばらくしたら三雲が出てきた、らしい」
『なんか妙にくわしくない？もう一回放送してるってこと？』
「これより先に放送したテレビ局があったらしい」
「てか、これ絶対......」
出水が言いたいことは、分かる。
『根付さんの仕込み、だね』
「上層部がやりそうな事だな」
「まあ林藤さんと忍田さんは反対したんだろうけどなあ」
『......だろうね』
その時、テレビからハッキリと三雲くんの声が聞こえてきた。
《運命の分かれ目はこちらの都合とは関係なくやってきます。準備が整うまで待っていたら、ぼくはきっと一生なにもできません》
一呼吸置いてから、三雲くんはしっかりと前を向く。
《ぼくはヒーローじゃない。誰もが納得するような結果は出せない。ただその時やるべきことを後悔しないようにやるだけです》
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天(プロフ) - 何も言わずに旋空弧月さん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです。ちょうど一話更新したのでもしよかったらぜひ！これからも低速ではありますが更新していきたいと思うのでよろしくお願いします！ (2021年5月27日 22時) (
レス) id: b90335b0cc (このIDを非表示/違反報告)
何も言わずに旋空弧月 - ストーリーに惹き込まれ一気読みしました。大好きです。作者様の都合もあると思うので気長に更新を待ってようと思います。 (2021年5月27日 20時) (レス) id: 43784786f9 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 天さん» いえいえ！作者様にも事情がありますし、こうしてまた更新します！と言う言葉を見て、帰ってきたー！と嬉しかったです！はい！こちらこそ、これからも宜しくお願い致します！ (2021年4月11日 12時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
天(プロフ) - Yu-grenaさん» コメントありがとうございます！本当ですか……長い間更新が止まっていて申し訳ないです……すごくうれしいです！これからもよければよろしくお願いします！！ (2021年4月11日 6時) (レス) id: b90335b0cc (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 初コメ失礼します！天様のワートリ小説(三輪くん)のお話、一から読んでて…大好きです！これからも無理せず、お体に気をつけて頑張ってください！応援してます！ (2021年4月11日 0時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天（元れたす。） x他1人 | 作成日時：2020年1月2日 14時
