54 デートかもしれないんですけど！？ ページ6
「あ、葉桜さん久しぶり！インフルかかっちゃった感じ？大丈夫？」
私が二日後の火曜日に久しぶりに出社すると、
真っ先に声をかけてくれたのは長谷川先輩だった。
入社当初から私のことを気にかけてくれている、フレンドリーで後輩思いの優しい先輩である。
「あー、はい、まあそんな感じです。大丈夫ですよ」
「やっぱり？今流行ってるしね〜。俺も気をつけないとなー」
そういえばとうじさんが、私がインフルエンザにかかった設定にしてたなと、今更ながら思い出す。
誤魔化せているようで何よりだ。
「病み上がりだし、しんどかったら言ってね。俺も手伝うしさ」
「大丈夫ですよ。お気遣いありがとうございます」
本当は健康そのものなので、彼の良心に付け込んだようで胸が痛む。
「実はズル休みだったんです」なんて言えないしな。
「……あのさ、葉桜さん、前から思ってたんだけど」
なんだろう、何かやらかしただろうか。
「別に敬語で話さなくて良いよ？」
「……え、でも」
想像の斜め上を行くような事を言われて、一瞬困惑する。
「年も一個しか変わんないしさ。良かったらもっと気楽に喋ろうよ」
「あ、はい……じゃなくて、うん、分かった」
正直あまり乗り気ではなかったが、了承すると、先輩は子犬のように人懐っこい笑みを浮かべた。
こういう人が、人の心を掴んでいくのだろう。
丁度会話が一段落したところで始業のチャイムが鳴ったので、私達はそれぞれのデスクに向かった。
◇◇◇
「葉桜さん、これお願いできる？」
今日の仕事は終わったはずだが、上司から手渡されたのは新たな書類の束。
「お願いできる？」なんて言われたって、私に拒否権など無いというのに。
まあこれも、すかっり日常茶飯事の事になっていしまったのだが。
「はい……」
またか、と深いため息をつくと、後ろからひょっこりと現れたのは、長谷川先輩だった。
「葉桜さん、残業俺も手伝うから、良かったら今日一緒に帰らない？」
「え、良いの！？」
降って湧いた幸運に、思わず大きな声が出る
「全然オッケー。俺もう終わったから」
おお、やっぱり先輩は優秀だな。
「じゃあお言葉に甘えて……」
「よし任せろ」
私達は必死に書類を捌き、なんとか十時を回る前に退社したのであった。
◇◇◇
駅までの道のりを一緒に歩いていると、何故か先輩が急にそわそわしだした。
何だろうと気になっていると、いつになく真剣な面持ちで話し出す先輩。
「あの、さ」
「はい」
「今週の日曜……イブに、一緒に出かけ、ませんか」
「……へ」
これって……。
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透水 - とても面白かったです！！続きを楽しみにしてます。 (4月15日 22時) (
レス) @page7 id: e8fae7b723 (このIDを非表示/違反報告)
あくる(プロフ) - つばめさん» いつもコメントありがとうございます(*^^*)テストも近くて更新できていない日が続いていますが、面白いと言っていただける励みになります！確かに、フィジギフが全力でデコピンやったら大惨事になりそうですｗ 甚爾くんになら頭ふっとばされても全然良いですけどね！ (2月27日 0時) (レス) id: 88d43718ec (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - やっぱり面白いです もし甚爾が全力でデコピンなんて普通の人にやったら頭ぶっ飛んでますよね コレ素で大丈夫そうなのは五条さんと全力の幾分手前の加減でギリ虎杖は大丈夫だとは思いますけど (2月26日 22時) (レス) @page5 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
あくる(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます！嬉しいお誘いありがとうございます！是非お話しましょう！ (2月15日 23時) (レス) id: 88d43718ec (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - あくるさん» ✉️。こんにちは！とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💝☺️ (2月15日 19時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あくる | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/03240906ak1/
作成日時：2024年1月29日 0時
