マフィアを振り回した少女は中也と結婚します

太宰in中也1 ページ44

『お兄ちゃーん手貸して』
太宰は何も疑問に思わず手を出した
深白はその手を受け取り指を絡ませた
深白はニヤリと笑い言葉を言った

『異能力 ドッペルゲンガー人間失格』
太宰から白煙が舞い上がり身体がすっぽり隠れた

｢...おいどういうことだ｣
太宰の口調ではない乱雑な話し方

深白はまたニヤリと笑い
『入れ替わり成功だよ

中也』

説明しよう！
深白は買い物に出かけていると昔戦った人たちが異能力者を送り込んできた
その異能力が人の中身を入れ替えるというものだった
当然深白は『面白そう！』と異能をコピーしたのである
結果太宰と中也の中身を入れ替える事に成功したのであった

｢で？どうすれば治るんだ｣
中也も落ち着きを取り戻し、 冷静になっていた

『うん、教えない』
｢手前！？｣
深白は楽しんでいるので止めるつもりはない

｢...今気づいた、どうして手繋いでるんだ？｣
『さぁね』
深白がとぼけると気づいたらしい

｢この手を外せば異能が解除されるのか！｣
太宰の身体は異能を無効化する
けれど深白が触れておけば無効化が消えるのだ
つまり深白が手を話せば異能は無効化され元に戻ってしまうのだ

｢深白離せー！｣
『嫌だー！』
手を握りしめる深白と手を離そうとする太宰in中也
という世にも奇妙な光景が出来上がった

深白はこの事態を回収するための方法を思いついた
『...中也、手繋ぎたい』
それは甘えるだ
単純かつ明解な方法
古典的な方法であったが
｢お、おう｣
効果は抜群らしい

太宰in中也は顔を赤らめ手を結び空いている手で顔を覆っていた

第一関門は成功した

太宰in中也2→←中原家＋太宰浮気演技するの巻

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す