マフィアを振り回した少女は中也と結婚します

another 天然タワシ ページ25

『中也ー！見てみて』
小さな声で深白は呼んだ
手でこいこいと動かしている

｢どうした...なるほどな｣
深白に側によると中也は納得した
側にはタオルケットがありそれにかかっている子供がいた
｢確かに可愛いな｣

深白はカメラを起動させ音無で連写していた
｢後でその写真送ってくれ｣
『了解』

その写真には2人の寝顔
宙也が長女の美桜(みおう)を抱きしめまるで守っているように眠っている
美桜は兄の服を掴み安心したように眠っていた

『いい兄妹になるだろうね』
｢そうだろうな｣
深白も兄はいるがこんな風に穏やかに暮らしていた記憶はない
だからこそこんな2人を羨ましくも思うのだ

『宙也は中也似だね、美桜は私』
｢どっちも深白に似ていればよかったのにな｣
『どうして？』
深白がこてんと首を傾げると

｢お前の方が美形になるからな｣
･････

『は、はぁ！？急に何言ってるの！』
｢お前可愛いじゃん｣

『急に褒めないで！』
照れると顔を覆い隠した

｢本当のこと言って何が悪い｣
『...天然たらしが』
｢天然タワシみたいに言うな｣

顔を覆っていた手を外し深白の顔を見た
まだ照れているようで顔が紅くなっていた
｢リンゴみてぇだな｣
『誰のせいだと！』
深白の言葉が止まった

中也が深白の唇に人差し指をあてたからだ
ゆっくりと中也の顔が近づき深白は目を閉じた





｢ママーパパー｣
ドガンッ
中也は吹っ飛び壁まで飛ばされた
深白の腕力によって

『んー？どうした宙也』
｢おはようー｣
『おはよう』
うぅっ
美桜も起きたらしく目を擦っていた
『おはよう』
あぁ！
手を伸ばし深白に触れた
可愛いなと深白は頬を緩ました


｢クソッ後ちょっとだったのに｣
壁に激突した中也は呟いた
やはりたらしであった

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