マフィアを振り回した少女は中也と結婚します

another 呼んだ ページ22

あっうぅ...あう

一人息子はハイハイをしていた
右には中也、左には深白
2人はお互い声をかけながら手を広げていた
つまり宙也がどちらを選ぶのかを試していたのだ

｢宙也ーパパの所へおいで｣
『ママの所だよねー？』

うぅ？

首をかしげ中也の方を見た
｢ほら宙也！｣
中也が笑顔を見せ手を叩いた
『...犬じゃないんだから』
深白はぽそりと呟いた

あぅ！
深白の方を向き全速力でハイハイした

『宙也ー！いい子だね』
宙也をギューと抱きしめ中也の方にいいでしょと自慢げに笑った
中也は青筋をたてたがすぐにおさめ、深白と宙也に近づいた

｢深白、俺にも抱っこさせろ｣
はいはいと深白は宙也を渡した

｢可愛いなお前ー、俺によく似てるけど｣
『中也は可愛い顔だもんねー』
｢誰が女顔だ！｣
そこまで言ってないと思いながら宙也の顔を見た

『本当に似てるよね、将来チビにならないでね』
｢テメェ...！｣

宙也を抱いているので拳は挙がらない
腰に手を当て、えっへんとした


まァま


『･･･中也今』
｢俺も聞いた｣


まァま


『やっぱり言ってるよ！！
宙也が初めて話した言葉はママだ！
中也に勝った』
｢...チッ、宙也パパだ言ってみろパァパ｣

宙也は首を傾げた

『ママだよー宙也ー』


ママ！


『可愛すぎるよこの子』
深白はハンカチで涙をふいた


｢絶対パパって言わせる｣

無事その２日後パァパと呼んだとさ

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