マフィアは7歳児に振り回されています

別れ2 ページ34

｢深白｣

帰った深白に初めに話しかけたのは

『中也』

だった。

『なに？』

泣き腫らした目で中原を見た。

それを辛そうに見ながら深白の手をひいた。

小さい手で深白が子供であることがよく分かった。

｢首領が呼んでる行くぞ。｣

『･･･ッ』

少し手に力がこもったのが分かった。


ー首領部屋

｢中原と深白です。失礼します。｣

中原に手をつながれたまま深白は部屋に入った。

｢深白ちゃん、勝手にここを出たようだね。｣

『･･･だから？』

｢イヤ、なにもないさ。太宰くんを追いかけていっただけだろう。｣

グッと奥歯を噛む。
何でもお見通しなのかと･･･

『それで？それだけを言うためだけに呼びだしたんならもうようないよね。帰る』

深白はその部屋を出ようとしたができなかった。

『･･･離して中也』

深白の手を中原は握っていた。

｢まだ話は終わってない。｣

顔をゆがませ深白は森の方を見た。

森はニコニコと張り付いた笑顔を見せた。

諦めた深白は森の前のソファーに座った。

その横に中原が座った。

｢さて、話を始めようか｣

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