星空の王子さま【N.Kazunari】 (ページ9)

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C.L. ページ9

N「やっば、行かなきゃ！！じゃあね、Aさん！」

カッコいいアイドルスマイルを放って颯爽と去っていってしまった

行っちゃった…てか、名前！？

結局そのあと相手の方に明後日の食事のことを伝えたりしてたら部長の仕事も終わり、帰宅することになった

あ「つっかれたぁー」

今日はずっと緊張してて肩こったわ

お風呂に入って身体を癒す

そういえば、二宮さんに名前で呼ばれたなぁ

ふふ、っと自然と笑みがこぼれる

上機嫌な私はすぐに眠りについた

翌日、起きて足の腫れを確認するともうひいていて、痛みもほとんど感じない

これでちゃんと仕事できるや

何をするのにも気を使っていた事が無くなって嬉しいはずなのに

なんだか、あの時の、怪我をしたときの二宮さんとの出来事が無かったことのように消えてしまう感じがして少し寂しくも感じた

私ってば芸能人とぶつかって怪我して喜んでるって、なんてミーハーな奴なんだ笑

通常の業務に戻った数日後、社長が早く帰る日がきた

もちろん社長が早く帰ると言うことは私も早く帰れるわけで

今日は久々にあそこに行こうかな♪

ウキウキで向かったのはお気に入りのバー

細い路地裏の地下のお店

落ち着いた雰囲気のそこにはカッコいいお父さんって感じのマスターがいて、いつも私の話し相手になってくれてる

あ「こんばんはー♪」

マ「いらっしゃい、久しぶりだね」

あ「はい、今日は仕事が早く終わったから」

お店の扉を開けて入ると先客が数人

お酒はあんまり詳しくないからいつもマスターのオススメを作ってもらっている

あ「今日もマスターの気分でお願いします」

しばらくして出されたそれは黄色のようなオレンジのような色の爽やかな香りのものだった

あ「これは？」

マ「カルフォルニアレモネード」

一口飲んでみる

あ「おいしい、さすがマスター」

マ「ありがとう、それで？今年の七夕ももう予約はしたの？」

あ「もちろん！でも今年は色々あっていつもの窓近くのカウンターじゃなくって個室なんだけどね」

マスターは私が毎年七夕の日にあるお店を予約していることを知っている数少ない人

マ「今年は彦星と会えるといいね」

そう笑ったマスターのあったかい言葉に少し昔を思い出して泣きそうになった