お仕事 ページ6
そのあと社長を朝と同じ家に送り届け、私はそのまま青島さんと会社まで戻る
電車に乗って帰る
―――――ｽﾞｷﾝｯｽﾞｷﾝｯ
さっきから感じてた痛みが電車のなかで立っていると酷くなってくる
明らかに左の足首が痛い
電車を降りて足首を見る
あちゃー、これは痛いわ笑
そこは赤く不自然に膨れ上がっていた
こんなになるくらい足を捻った記憶は無いんだけどな…
記憶をたどる
あ、あの時！！
二宮さんにぶつかったあの時！
確かにバランス崩して転びそうになったけど、あの時はほんとに何ともなかったのに…
痛みを我慢しつつ家に帰る
シャワーを浴びて足に湿布を貼ってとりあえずの処置は完了
明日までに痛みが引くといいんだけどな
翌日の朝、起きて足を見てみる
まぁ腫れはまだちょっと残ってるけど昨日ほど痛くはないかな
その日は足に負担のかかる電車ではなくて、ちょっともったいない気もするけどタクシーを呼んで会社まで向かった
秘書室に入って朝のコーヒーの準備をする
お湯を沸かしている間に今朝の朝刊を取ってきて社長の机に置いておく
しばらくして社長が出勤する時間の少し前、下のロータリーまで降りて社長を待つ
やってきた黒いリムジン
これだけを見るとなんだかいわゆる社長っぽい
でも出てきた人はやっぱり全然社長らしくなくて、そのギャップにいつも少しおかしくなる
あ「おはようございます」
車から降りた社長の鞄を受け取り後ろについて社長室にはいる
用意していたコーヒーを淹れて持ってきてお出しする
ソファに無造作に置かれたジャケットをとってハンガーにかけていると
社「あ、そうだ、A」
あ「はい、なんでしょうか」
社「今度やるCM会議にさ、広報部長の付き添いで一緒に行ってきてくれないかな」
あ「私がCM会議にですか！？」
珍しい。というか、こんなことは滅多にない。
社「そう。実は昨日のパーティーでも挨拶した相手でさ、俺は行けないから代わりに一緒にいたAが挨拶してきてくれ」
あ「わ、かりました」
社「別に会議に関してはなにもしなくていいから笑」
あ「なにも知らない私なんかが口出しできませんよ笑」
社「じゃ、頼んだよ」
なんだろう
やっぱり今年は何かが違う
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作者名：はるぽん | 作成日時：2015年7月8日 2時
