星空の王子さま【N.Kazunari】 (ページ20)

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慣れページ20

N『ちょっと、まってよ、Aちゃん？』

あ「あ、それで、彼が怒っちゃうんでもう連絡とかしないでくださいね？」

N『それで、電話でなかったの？』

あ「あー、はい、すいませんでした笑」

怖くて二宮さんの目は見れない。

嘘がバレてしまいそうだし、

何よりも涙が出てきそうだから

笑え

笑え

笑えば大丈夫

あ「それじゃあ、今日はほんとにありがとうございました。助かりました。さよなら」

N『』

二宮さんはなにも言わずに私を見てた

けど、気にせずその場から立ち去る

ちゃんと通りに戻ってバックと紙袋を拾っていく

視界がボヤける

もう、限界だ

早足で家に帰るもう涙が止まらない

明日は会社休もう

一晩中泣いても涙は止まらなかった

朝になって会社を休むつもりでいたけど仕事をしてた方が辛くない気がして出勤した

社長はなにも言わないでくれた

優しいな

それからはなにも考えないように仕事やった

働きすぎと言われるくらいに働いた

そして、二宮さんからの連絡はなくなった

でも、どうしても連絡先が消せなくて困った

そんなことも仕事をすれば頭のどこかに消えていくから、やっぱり働く

そんな繰り返し

だけどどんなに頑張ってもあなたは消えない

だって、街中にいっぱいいるんだもん

忘れようと思ったって、忘れられないよ

こんなにも二宮さんを好きになっていたことを実感して逆に辛い

自分で拒絶したのに悲しいとか笑える

バカすぎ

それからも仕事しては泣いての繰り返し

でも、ついに明日は一年に一度やってくる

私の大好きな日

買ったワンピースに星のイメージのワンポイントネックレスとブレスレット

準備はばっちり

ただ、いつもより少しだけ世界に色が無いだけ

きっとこれが普通

だからなんとも思わない

そうやって自己暗示をかけることも慣れた

明日は全てを忘れよう

それで、楽しめばいい。

彦星様なんていまさら望んでない

だって、私の大好きな彦星は

二宮さんだから