買い物 ページ18
翌日、目は腫れて気分も晴れなくてなにもする気が起きなかった
でも、もともと今日はあの日のためにちゃんとした洋服を買いにいくって決めてた
そう、一年に一度のあの日のために
頑張って起きてメイクして
腫れた目は冷やしたり眼鏡かけたりして何とかした
よし
外にいく格好になれば自然と気持ちが引き締まる
さっきより全然マシ
そしていざ買い物へ
なるべくなにも考えないように、大好きな音楽を聴きながらお店を巡る
何軒か回っても気に入ったのが見つからない
ご飯を食べて、また何軒かまわる
そろそろ時間が限界かな
次で最後！！
そう決めて入ったお店
そこには私のお気に入りのネイビーブルーのワンピースがあった
これだ！！
見た瞬間に決めた
サテン生地っぽい光沢ある感じのネイビーブルーで膝上くらいのAラインワンピース
スッとしてて大人っぽいし、可愛い！！
すんなりとそのワンピースを買ったあとは気分も良くてルンルンでおうちに帰る
いつもと違う駅から歩いて帰っていると
後ろに人が数人歩いてた
しばらく歩くと段々その人数も減ってきて
足音はわたし意外に１人
いつもと違う駅からと言っても何度も通ってる道ではある
家にこのまま帰るのは少し怖い
そう思って遠回りだけど明るい道を通ろうと左へ曲がった瞬間
あ「っきゃ！！」
手を捕まれてそのまま力ずくで細い小道に押し込まれる
手で口が覆われて声が出ない
持ってたはずのワンピースの入った紙袋とバックはいつのまにか無くて、落としたらしい
あ「やめ、て！！」
じたばたしても相手は男
敵うはずもなくて動きを封じられる
怖くて足が動かない
男は私を壁に押し付けて詰め寄ってくる
そのまま男の手が太ももを撫でる
あ「っ！！」
気持ちが悪くて吐きそう
その手はどんどん上がってきてスカートのなかに入ってこようとして
あ「やめて、触んないで！！」
男の隙を見て叫んだ声は結構大きくて道に響いた
声が、震える
お願い、誰か、
あ「助けて！！」
続けて叫んで男は怒ったのか舌打ちをしてさっきよりも近づいてくる
『静かにしてね？』
低い声で囁かれて思わず固まる
やばい！！
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作者名：はるぽん | 作成日時：2015年7月8日 2時
