星空の王子さま【N.Kazunari】 (ページ15)

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混乱ページ15

帰り道での突然の告白

石川くんが！？私を好き？

突然のこと過ぎて頭のなかがパニック

「俺が彼氏じゃだめかな」

あ「ダメとかじゃなくて、ただびっくりしてるんだけど」

「返事は今すぐにじゃなくていいよ、」

そう言った石川くんは私の腕を引っ張って自分の方へ引き寄せた

あ「え、」

「でも、いい返事待ってるから」

気づいたときには抱き締められてて、耳元でそう囁かれた

何がなんだかわかんなくて一人であたふたしてたら体が離されて

「じゃあね、Aちゃん、おやすみ」

混乱中の私を置いて石川くんはいつの間にか着いていた駅に走って入っていってしまった

涼しい夜風が流れて私の頭もだいぶスッキリしてきた

改めて、石川くんは私のことが好きってことだよね

返事は今度っていってたけど、自分の気持ちがわからない

石川くんはいい人だけど、それで好きかと聞かれればちょっと違う気もする

わからないよ

相手に好かれるっていうことにあんまり経験がない私はどうしたらいいかわからない

返事だってきっと早い方がいい、けどなんて返せばいいのか、心のなかはぐちゃぐちゃ

そんな自分が嫌になってきて、涙が出そうになる

その時、鞄のなかで携帯が震えた

電話だ

表示を見るとそれは二宮さんから

すぐに電話に出る

あ「もしもし」

N『もしもしAちゃん？』

あ「はい、こんばんは」

N『こんばんは、って、今外にいるの？』

あ「はい、会社の近くの駅の前です」

N『じゃあさ、いまからどっか行かない？』

あぁ、二宮さんに聞いてもらいたい

私のトラウマの七夕の話を聞いてくれたときみたいにきっと優しく笑って聞いてくれるに違いない

きっと二宮さんは私の気持ちをわかってくれる

あ「私も今二宮さんに聞いてもらいたいことがあって」

N『お！相談？いいよー、じゃあ、いつものバーで待ってるわ』

あ「すぐいきます」

電話を切ったあと、すぐにバーへ向かう

向かってる最中はただただ急いでて、なにも考えてなかった

でも、バーにはいって二宮さんをみつけたら、自分の気持ちのぐちゃぐちゃをだんだん思い出してきて

N「Aちゃん、こっちおいで」

そう優しく微笑んだ二宮さんと目があったら自然と涙が溢れてきた