星空の王子さま【N.Kazunari】 (ページ14)

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同期ページ14

それからも毎日二宮さんからはメールがくる

最近は、二宮さんが仕事終わりに電話をかけてきたりもする

そのやり取りが楽しくていつもウキウキしてしまって、一人で恥ずかしくなっていた

その日は仕事が早い終わりの日に会社の人達で飲み会

ワイワイと盛り上がるなかで職業病なのかどうしても私はみんなのお世話をしてしまう

「Aちゃんも飲みなよー、飲み物足りなくなったら自分で頼ませればいいんだよ」

そんなこと言うこの人は、同期の石川くん

あ「ありがと、でもなんか自然とそうなっちゃうんだよね笑」

「職業病か！笑」

そんなこんなで飲み会の途中で出たのはやっぱり恋ばな

女の子達が『石川さんって彼女いないんですかぁー？』とか『石川さんカッコいいのにー』

そんな感じでキャッキャ盛り上がってる

「俺は彼女いませんよー」

『意外ですねぇー』

あぁ、そんなこと言ったらその女の子達にロックオンされちゃうよ…

そう思ってたら

「でも俺は、ずっと好きな人がいるんで」

そう女子に言い放った石川くんは少し顔を赤くして私に笑ってみせた

女の子達は石川くんに興味がなくなったのか次第に別の話をし始めた

それと同時にはす向かいくらいに座ってた石川くんが私のとなりに来て腰を下ろした

あ「まさか、あんなに大胆に好きな人います宣言するなんてビックリしちゃった笑」

「あれ言ったから今俺は無事なんだと思う笑」

そのあとも二人で仕事の話とか、最近の趣味の話とか他愛ないことを喋って会もお開き

みんながぞろぞろと駅に向かって歩くなかで呼び止められる

「Aちゃん、」

あ「ん？」

「駅まで一緒に歩こうよ」

それは石川くんで、断る理由もないので一緒に歩く

飲み会の時と同じように楽しく話しているのに、なんだか石川くんの返事が曖昧

心ここにあらずってかんじ

あ「どうしたの、大丈夫？なんかあった？」

心配になって足を止めて彼にきく

「俺さずっと好きな人がいますって言ったでしょ？」

あ「うん、」

もしかして、フラれちゃったとか？

だったら慰めてあげなくちゃ

彼の話はそんな私の考えを遥かに越えていた

「それさ、Aちゃんなんだ、」

「Aちゃんがずっと好きです、俺と付き合ってくれませんか？」