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時は過ぎ、世間ではゴールデンウィークと呼ばれるお休み週間が終わろうとしていた。いつの間にか満開だった桜も散り、春の暖かさに慣れてきた頃。
りょうちゃんから、今日どこか飲みに行かない？と誘われた。
あれからバーには行ってない。
彼がいるかもしれない、と思うとどうしても足が向かなかった。最初こそりょうちゃんやカケルさんが心配して連絡をくれていたが、最近ではそっとしといてくれていた。
「あ、A〜！」
指定されたお店に着くと、りょうちゃんがすでに待っていた。久しぶりに会ったけれど、いつもと変わらず笑顔を向けてくれるりょうちゃんに少しホッとする。
「A本当久しぶりだな〜。」
そう言って、生でいい？とビールを注文してくれた。
「りょうちゃん…ずっとお店行けなくてごめんね。」
「それは全然いいんだけど〜、さすがに顔見なくなって心配したよ〜。」
カッカッと笑っておしぼりで手を拭く。
りょうちゃんは、気を遣ってくれているのかたわいもない話をしてくれた。最近バーに現れる変わった人が常連さんになっただとか、彼女が出来て浮かれまくってるって話とか、カケルさんは実はバツイチだったらしいっていう爆弾発言とか。
いつの間にか私も楽しくなってお酒が進んでいた。
りょうちゃんは、本当に周りを明るくさせてくれる。
少し時間が経った頃に、ふっとりょうちゃんが私を見て言った。
「拓也さんと全然会ってないの？」
久しぶりに聞く名前にどきりとする。
彼とは、会っていない。
あの時逃げるように帰った私を、彼は追いかけては来なかった。その後、何度か連絡が来たり電話が来たりしたけれど、私が返事を返すことはなかった。
もう、傷付けたくなかった。
これから一緒にいたらさらに傷付けてしまう気がした。
今ならまだ。そう思い距離を遠ざけた。会わなければすぐに私なんか忘れるだろう。そしてあんなに好きだったバーにも行かなくなってしまった。
「私、引っ越ししたんだ、りょうちゃん。」
「えっ！？！？」
急な発言にりょうちゃんはびっくりする。
「そっか…心機一転？」
「そんな感じ」
連絡をしなくなっても、彼は私の家に押しかけてくることはなかった。けれど、何となく自分の意思で引っ越ししようと決断したのだ。
「A…」
「ん？」
「……Aが幸せなら、俺は何も言わない。」
幸せ。
幸せって、何だろう。
りょうちゃんの言葉を飲み込むのにとても時間がかかった。
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プシラブ(プロフ) - にくまんさん» すみません！出来ました…！ご丁寧にありがとうございます…🙇♀️ (11月1日 2時) (
レス) id: 1211b73cd8 (このIDを非表示/違反報告)
にくまん(プロフ) - プシラブさん» コメントありがとうございます。secretですがR18設定をしているので、プシラブさんご自身がR18コンテンツフィルタをNG設定にされているかもしれません。マイページ→設定より下部付近に18コンテンツ設定がありますのでご確認くださいませ⭐︎ (11月1日 1時) (レス) id: 07d191a8ef (このIDを非表示/違反報告)
プシラブ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます…！続編楽しみに待ってます…！！あとすみません…。secretが見当たらず…。まだ公開されていないというだけでしょうか…。もしそうでしたら本当に急かしている様に感じてしまうかもしれませんが、決してそういったことでないので…。 (11月1日 0時) (レス) @page43 id: 1211b73cd8 (このIDを非表示/違反報告)
にくまん(プロフ) - かなこさん» ありがとうございます。嬉しいお言葉にぶるぶる震えております。近いうちに更新予定ですのでお楽しみに。 (10月31日 20時) (レス) @page45 id: 07d191a8ef (このIDを非表示/違反報告)
かなこ(プロフ) - サイドストーリーも続編も楽しみに待ってます🥰 (10月30日 20時) (レス) @page45 id: cd18282d70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にくまん | 作成日時：2023年10月23日 0時
