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彼は結局、本当に家の前まで送ってくれた。鍵を開けて入ろうとすると、じゃあね、と帰ろうとしたので、今、私は彼を引き留めている。
「さすがに寒いし雪だらけだし、上がっていってください。」
「いいよ、今日は送るだけ。帰る。」
「でもそれじゃ風邪引いちゃう。」
「大丈夫。引かない。」
「じゃ、じゃあせめて髪の毛拭いて温かい飲み物飲んでから帰ってください。」
そう言って彼の腕をぐいっと引っ張った。
ここまで送ってくれて、外は雪まみれで、タクシーも動いてなくて。うちからまた歩くとどれくらいかかるんだろう。そんなに遠くはないはずだけど、一時間くらいは歩くかもしれない。
複雑な表情をしながら、彼は私に腕を引っ張られて玄関に入った。タオルを彼に渡し、部屋に入るように促す。
「今、温かいの作りますから。コーヒーが良いですか？ココアもありますよ。」
そう言って彼を見ると、まだ玄関に立っていた。
「江口さん…？」
「………。」
こちらをじっと見つめて動かない。どうしたんだろうと彼に近付く。
「あの、温かい飲み物それくらいしかなくて………わっ。」
突然、彼にぎゅっと抱きしめられた。急な出来事に心臓が跳ねる。そしてドクン、ドクンと大きく波打った。
「江口さん…？」
彼を見上げてみる。
「あのさぁ。」
「……はい」
「男は狼だって言わなかった？」
そう言って彼は私を見下ろした。
「俺は大丈夫だと思ってるの？」
彼は片手で私の頭の後ろをふわっと押さえて、唇を耳元にぐっと近付けた。
「もっと警戒しろ。」
低く威圧的な声で囁かれる。固まってしまい、声が出ない。
彼は耳元にあった唇を、ゆっくり首に移動させた。触れるか触れないかの距離で、首筋に唇を這わせる。
息が、止まる。
身体が…ピリピリする。
「家に上げるってことは襲っていいってことだろ」
そう言って私の首筋を優しく舐め上げ、ちゅっと吸った。
「…………っ！」
声に出ない息遣いが漏れる。
どうしよう…どうしよう…
だってこの前までは家に上げても何とも…
彼はふっと唇を離し、私を見つめた。
「待ってるとは言ったけど、俺そんなに待てないよ？」
熱を帯びた彼の目から目が離せない。
「そのうち強引に奪うかもしれない。」
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プシラブ(プロフ) - にくまんさん» すみません！出来ました…！ご丁寧にありがとうございます…🙇♀️ (11月1日 2時) (
レス) id: 1211b73cd8 (このIDを非表示/違反報告)
にくまん(プロフ) - プシラブさん» コメントありがとうございます。secretですがR18設定をしているので、プシラブさんご自身がR18コンテンツフィルタをNG設定にされているかもしれません。マイページ→設定より下部付近に18コンテンツ設定がありますのでご確認くださいませ⭐︎ (11月1日 1時) (レス) id: 07d191a8ef (このIDを非表示/違反報告)
プシラブ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます…！続編楽しみに待ってます…！！あとすみません…。secretが見当たらず…。まだ公開されていないというだけでしょうか…。もしそうでしたら本当に急かしている様に感じてしまうかもしれませんが、決してそういったことでないので…。 (11月1日 0時) (レス) @page43 id: 1211b73cd8 (このIDを非表示/違反報告)
にくまん(プロフ) - かなこさん» ありがとうございます。嬉しいお言葉にぶるぶる震えております。近いうちに更新予定ですのでお楽しみに。 (10月31日 20時) (レス) @page45 id: 07d191a8ef (このIDを非表示/違反報告)
かなこ(プロフ) - サイドストーリーも続編も楽しみに待ってます🥰 (10月30日 20時) (レス) @page45 id: cd18282d70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にくまん | 作成日時：2023年10月23日 0時
