怪盗キッドの憂鬱 (ページ32)

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第30ショーページ32

～快斗side～

ったく…調子狂うぜ、Aってこんなに積極的なやつだったのかよ。

そんなことを考えながら歩いていると街中に何やら見知った顔をした人間を見つけた

快斗「あれって…」

A「誰か知り合いでもいたの？」

そんなAの言葉を耳に入れながら俺は目をしかめた

快斗「まずい……」

そう、その人間とは俺の幼馴染の中森青子だった

しかも、あっちも気づいてこっちへ近づいてくる…

快斗「どうすっかな……」

青子「なにがどうすっかな…よ！私に内緒で可愛い女の子とデートですか？はー、良かったですねー黒羽快斗くん？」

快斗「い、や…デートって訳では…あ、でも、あれ……？」

よくよく考えると2人でお茶すると言った時点でデートなんじゃないかと思い始めたが青子をなだめるべく俺は優しく言葉を放った

快斗「な、なんつーか、俺ってマジック好きだろ？実は彼女もマジック好きでよ、いろいろ感想とか聞かせてもらってんだよ！な？」

お願いだA、合わせてくれ……！！

A「そ、そうなんです！私小さい頃からマジックが好きでこないだ帰り道に快斗くんと初めて会って、その時彼歩きながらマジックしてて…あははー驚いたなーあれはー！」

うおお、A優しすぎんだろ！会って間もない俺なんかに合わせてくれて……

青子「そ、そうなんですか？でも快斗、いつも私と帰ってるはず…」

快斗「ほ、ほら！こないだ俺用事あって先に帰るって言ってたろ？そん時だよ！」

青子「うーん、そう言われてみればあった気がする……でもまあそう言うことなら分かったよ！えっと、私は中森青子って言います！歳は同い年くらいだよね？良かったらよろしくね！」

A「私は翡翠Aって言います！よろしくね青子ちゃん！」

よ、良かったあー……間一髪ってとこだな。まさか青子に会うなんて予想外中の予想外だ。

ん…？

俺は街中にもう一人気になる人物を見つけた

快斗「なんかさっきからずっとこっち見てるやついんだけど……二人とも心当たりあるか？」

そう言って俺が軽く指さした方向を二人が見た瞬間、Aの様子が一変した