怪盗キッドの憂鬱

第16ショー ページ18

〜Aside〜









キッド「……私に、奪われてはくれませんか？」









A「え…？」









どういう、意味？



その言葉に私は理解が追いつかなかった









A「な、なんでいきなりそんなこと！奪うって…」









キッド「最初に言ったじゃないですか、あなたを奪いに来たと。……まあ、理由は大した理由ではないのですが、強いて言うならあなたに興味が湧きました。あの探偵をも惹きつけるあなたの魅力というものに。」









A「な…！そんなの理由になってないし……奪う理由にはなりません！」









それに探偵って……新一のことを言ってるの？
キッドは正体を知ってる…？









キッド「ﾌｯ強情なお姫様ですね…ますます興味が湧きました。」









お姫様って何…！人のことバカにして……でもなんで、こんなにモヤモヤするんだろう









キッド「……今は話しても意味が無さそうですね。今回は諦めますが、明日改めて…あなただけの怪盗として姿を現し、必ず奪いに参ります。それでは失礼、Aお嬢様？ｽｯ」









A「！…待って！」









そう言って彼は夜の闇に姿を消してしまった









A「……キッドの、ばか。」









この想いに気付くのはもう少しだけ先の話かもしれない。

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