憧れの人 天若清弦 ページ3
私は今、走って病院に向かっている
走っている理由は唯一つ、私の師匠である天若清弦が最近勃発しているケガレ堕ちの元凶、石鏡悠斗によって重傷の知らせを受けたからだ
私も清弦さんのサポート役として派遣されたものの別のケガレ堕ちを相手にしていた為別行動していた訳だ
「こんな事になるんだったらさっさと終らせときゃ良かったッ‼」
優しいあの人の事だから私を責めないだろう
だけどそれが辛いんですよ清弦さん
病院につくと清弦さんの元義父、双星が所属する星火寮の長である音海善吉が清弦さんの所に案内してくれた
中には一人、寮生がいたが席を外してもらい椅子に腰かける
至る所に包帯が巻かれ清弦さんの右腕が無くなっていた
右腕が無い‥‥陰陽師の生命線が絶たれたと言ってもいい
私が‥‥清弦さんの陰陽師生命を絶ったんだ
知らせを受けて3日目、昨日は石鏡悠斗と決闘した双星が運ばれ石鏡悠斗討伐に参加する十二天将の方々がやって来た
清弦さんを尊敬する士門に私は合わせる顔が無かったのだが‥‥まぁ会ってしまい説教されたり何かと心配させたようだ
そろそろ清弦さんが目を覚ましても良いのに起きないのでベットに伏せる形で私は眠る
誰かに頭を撫でられ意識が少し浮上した
「んぅ‥‥?」「起きたかぁ〜?」
微睡む私に声をかけたのは先程まで意識が無かった清弦さんで、私は飛び起きた
「せ、清弦さん!?いつお目覚めに!?」
「うるせぇ‥‥ついさっきだぁ」
不機嫌そうに顔を歪めるいつもの清弦さんに私の涙腺が緩んだ
「清弦、さん‥‥」
「ああ?てめぇ未央、まさか自分のせいとか思ってねぇよなぁ〜?」
図星だった私は黙りこみ清弦さんは大きく溜め息をつき私の頭を撫でた
「だって私が早く終わらせていれば清弦さんは右腕を失われなかったかもしれないのに‥‥私のせいで‼」
「ネガティブになんのもその辺にしろぉ〜てめぇがいても足手纏いだっただけだぁ。これは俺の責任だ。右腕が無くても陰陽師を続けるしなぁ〜」
不敵に笑う清弦さんに私もいつの間にか笑っていて清弦さんが目覚めた事を有馬様に報告しようと立ち上がると
「未央」
名前を呼ばれ振り向くと腕を引かれ清弦さんのドアップ、そして唇に柔らかい感触
赤くなる私に清弦さんは
「心配かけて悪かったなぁ〜あと、ごちそうさま」
「ししししし失礼しますううううっ‼」
妖艶に笑う清弦さんの色気に当てられダッシュで病室を出ていった
憧れの人に恋した瞬間はこの時だった
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サクサク(プロフ) - すっごい良かったです( ^ω^ )あまあまでお願いします(*≧∀≦*) (2017年9月16日 22時) (レス) id: 47ab031b03 (このIDを非表示/違反報告)
サクサク(プロフ) - リクエストで、勘ちゃんお願いしてもいいですか? (2017年9月16日 22時) (レス) id: 47ab031b03 (このIDを非表示/違反報告)
唯(プロフ) - リクエストで、土御門有馬様をお願いします! とても甘いのお願いします!m(__)m (2017年1月20日 19時) (レス) id: e8a630efc5 (このIDを非表示/違反報告)
黒蓮(プロフ) - リクエストお願いしてもいいですか?婆娑羅の神威と夢主の恋愛をお願いします!か、かなり甘めで/// (2017年1月8日 2時) (レス) id: db5018d5ae (このIDを非表示/違反報告)
天馬イチズ - ヤバイめっちゃ面白い!続きが早く見たい! (2016年12月29日 19時) (レス) id: 8aa5a985ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍 | 作成日時:2016年11月2日 0時