lesson24 ページ24
記憶が戻って退院する日が近づいて来た。
退院してから住む場所……。
伊藤さんと一緒に住んでたんだよね。
あの人は危ない様な気がする。
『 やっぱり、お父さんと一緒に帰った方が良かったのかな……。 』
考えても仕方ないか…。
それよりも住むところ……こんな事…誰に相談すればいいんだろう⁉
臣くんに……相談なんて出来ない。
私……何処へ行けばいいんだろう⁉実家に行ってやり直す方がいいのかな⁉
そんな事を思いながら窓の外をみていた。
何で記憶戻っちゃったんだろう⁉このまま記憶喪失のまま病院にいた方が良かったのかも。
どうしよう⁉
後、1週間で住むところ考えなきゃ。
そんな時、伊藤さんが退院のその後の話をしに私の所へやってきた。
「 A、俺の所へ帰っておいで‼もうAの嫌がる事しない。束縛もしないから 」
彼の目は寂しそうな仔犬のような目をしていた。
『 私……実家に戻ります。 』
「 嘘つかなくていいよ!登坂と一緒にいたいんだろ⁉ 」
『 ……… 』
臣くんと一緒になんて……無理な話し……。伊藤さんが怖くて……。咄嗟に出た嘘。
『 登坂さんは関係ありません。伊藤さん…ちゃんと話しした方が私達の為にもなるんじゃないですか⁉ 私と貴方は付き合っていたと思います。婚約していたのは……嘘ですよね⁉ 』
「 そこまで思い出したんだ。登坂さんが話したの⁉ 」
『 違います。私の記憶がここまで戻って来てるんです。私の記憶が正しいかどうかは分からないけど……私、伊藤さんに言ってるはず……登坂さんが好きだって事。他の男性(ひと)の事が好きな私でもいいって言って付き合い出したはず……。 』
「 そんな事…言ってたよ! 何時まで経っても
登坂さんの事忘れられないAを無理矢理……
抱いた。そんな時に本人が、Aの前に現れた。その後の事は登坂さん本人から聞いてるはずだよな⁉ 」
『 はい 』
「 だから、もう二度とあんな事しない。俺の所へ帰って来てくれないか⁉ 」
『 帰れないです。ごめんなさい。 』
臣くんには何も言わずに帰ろう。
これが私と臣くんの為にもなるんだから。
それから1週間は早くて…。
実家へ戻った。
実家に帰らない宣言した私を両親は快く受け入れてくれた。
臣くんのソロツアーも後残す所わずか……。
私と臣くんの恋は一時中断。
好きになれてよかった臣くんの事。
遠くから見守っていこう。頑張って臣くん。
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作者名:結那 | 作成日時:2018年9月19日 0時