告ぐ。

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「…おれが、頼んだから、

あの人は父親と母親を殺した、

おれは、殺人犯ですっ、」

















そうやって口にした途端、

呼吸が苦しくなって、息が吸えなくなった。











先生がなんとか落ち着かせてくれたけれど。
















doctor「…教えてくれてありがとう。

でも蓮くんは殺人犯じゃないよ。

捕まらないし、罪にも問われない」






「……………」







doctor「君の心の治療のために

事件が関係してるか知りたかったんだ。

手荒な真似をしてごめんね」



















そうやってこの日のカウンセリングは終わった。











いつも薬をもらうけれど、薬が少し変わった。









今までと同じどうしても苦しくなったら飲むものだけど、

いつものより少し効果が強いものらしい。

















あの時の過呼吸のせいだ、ってすぐに理解した。






あの時の俺は自分じゃ自分を制御できなかった。












今までのフラッシュバックよりも強く、

何かに引っ張られている感覚だった。


















今までわざと目を背けて、

重い蓋をしていたものを開けてしまった代償は

俺の想像よりも遥かに大きかった。
















正直なところ過呼吸起こした瞬間をよく覚えてないし、

先生が声をかけてくれてたんだろうけどそれさえも思い出せない。
















初めてもらった処方箋から書かれてる

"病名:うつ病"の文字。
















そこまで重症じゃないとは言われてるけど、

こうも毎回文字にされると

自分はやっぱりダメなやつなんじゃないか、って思えてくる。



















だって、父親も母親も俺がダメなやつだ、って

殴ったり蹴ったりしてたんだから。

お前がほしい。→←殺人犯。

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