告ぐ。

食べちゃダメなの。 ページ27

.




dt.














nb「うお！すっげ〜！作ったの？これ」







「そう。桃たくさんいただいたから」











先日の仕事で桃をたくさんいただいて。



あまりにたくさんだったからタルトにして、

全員で食べようかなって。


















ru「めめ、舘さんが桃のタルト作ってくれたって！食べよ！」







mm「あ、……うん、笑」













最近少し落ち込み気味の目黒。



それもあって目黒は甘いものが好きだから

少しでも元気になればな〜、と思ってタルトにしたのもあるけれど。
















でもあんまり浮かない顔してるから、

やっぱり調子悪いのかな。














kj「うんまっ！やっぱだて天才やな！」







ab「ほんとに美味しい、」







iw「まじ最高。しあわせ、笑」










なんて他のメンバーはこれでもかってくらいに

褒めてくれて若干むず痒い。










でも、俺の目の前に座る目黒はフォークを持ったまま動かなくて。
















「…めぐろ？食べたくないなら無理して食べなくてもいいよ？」











怖がらせないように、

あくまでも選択肢を提示してあげるだけ。





強要するような口調にならないように気をつける。













mm「んーんっ、…たべるっ、」














目黒はごくっと唾を飲み込んで、

覚悟を決めたようにタルトにフォークを伸ばす。












そして、ごくりと飲み込んでまた次の一口を口に入れた。














何も言わずに黙々とゆっくり食べて、

半分くらい食べるとフォークを置いた。














ru「え、…めめ、手、」













ラウールがそう言うと必死に手を隠した目黒。

俺の中で一つの考えが浮かんですぐに目黒の元へ。









「目黒、手見せて、」







mm「…なにも、ないっ、…なにも、ないからっ、」













そう言う目黒の目は少し充血して、心なしか顔も赤い。
















「何もなかったらそれでいいよ、手見せて？」







なんて言っても見せてくれないのはわかってる。








だから少し強引にはなっちゃうけど、

やんわりと腕を掴んで袖を捲った。










fk「…それ、」







ab「…蕁麻疹だね、保冷剤持ってくる」












周りが動いてくれてるのを確認して

俺は全身をチェックしていくと、

腕と首に蕁麻疹が出ているのを見つけた。








そして、阿部が持ってきてくれた保冷剤を

蕁麻疹が出ている場所に当てた。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す