6.夢を見ていた ページ6
＊＊＊
「おーい」
聞きなれた声に目を開けると、目の前にはリュックを背負い、マスクをはめているジョングクがいた。
あれ？…なんかすごい懐かしくて、嫌な夢を見てた気がする。
『…わ、もしかして私寝てた？』
「爆睡」
『えー、まじか…もう、こんな時間？グクは今来た？』
「うん。入ったら涎垂らしながら寝てんだもん。ビビるわ」
『嘘だぁ』
「あ、バレた？(笑)」
『涎は嘘でしょ』
ジョングクはいつも突然家に来る。
まあ付き合ってるんだからいつ来てもいいんだけど。去年、大学生になってから、念願の一人暮らし始めた私はいつでもジョングクが来ていいようになるべく部屋を綺麗に保たないといけないな、なんて常日頃思う。
時計を見ると夜21時を回っていて、夕方に帰ってきてレポートをしていたはずなのに全然進んでいないことに驚いた。
「レポート終わってないじゃん」
『…ほんとそれ』
いたずらっ子みたいに真っ白なレポート用紙をひらひらさせながらジョングクが笑った。
『あ、グク』
「ん？」
『おかえり』
おかえりと言ってあげることは、ジョングクを芸能人のjungkookから、私の知ってる一般人のジョングクに戻してあげることであって、私のせめてもの出来ることだった。芸能界に入ってプライバシーもなにもなくなってしまった上に、今や世界を舞台にグローバルに活躍しているジョングクが、少しでも安らげるように。
「うん、ただいま」
ゆっくりジョングクが腕を広げた。私は素直にそこに行くとジョングクは私をぎゅっと抱きしめた。
「…ちょっと疲れたわ」
『そっか、お疲れさま。』
ポンポンと、背中をあやすように撫でると、ジョングクが嬉しそうに頬をすり寄せてきた。
「大学生も大変そうだね」
『…んー、でもグクの方が大変でしょ』
「Aがいるからそんな大変じゃないよ」
『ふぅん』
「あ、照れてる(笑)」
こんな何気ないやりとりに幸せを感じる。
ジョングクと一緒にいる時だけは、私の心が安らいだ。
「A、キスしていい？」
『ん、』
くりくりした大きなジョングクの目が私を捉えて両頬を手のひらが包んだ。
ちゅっと、可愛いキスが降ってくると2人してくすくすと笑い合った。
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あゆみ(プロフ) - とても面白いです☆ハマりました。更新楽しみしています。 (2017年12月12日 8時) (
レス) id: 86fa8a8f70 (このIDを非表示/違反報告)
Marin(プロフ) - とても面白いです！更新本当に楽しみにしております！これからも頑張って下さい！応援しております！ (2017年12月10日 20時) (レス) id: 19cce465dd (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - とてもおもしろいです！更新楽しみにしております！(*^ω^*) (2017年11月15日 23時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
ユニ(プロフ) - こちらこそすみません。これからも投稿頑張って下さい！応援しています！＾＾ (2017年8月29日 21時) (レス) id: 6828dd9952 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ななさん» ありがとうございます！ (2017年8月29日 19時) (レス) id: e2425b42ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作者ホームページ：http://twitter.com/12O4cm
作成日時：2017年8月27日 14時
