20.過ぎた熱をなぞる ページ21
20.過ぎた熱をなぞる
＊
--ナビちゃん、無事に来たよ。仕事忙しい？
ちょっとくらい会えばいいのに。
ナビちゃんを話の都合にして、放置していたジョングクからのメッセージに何日かぶりに返信をした。
躊躇った。すごく。極力今は考えたくなかったけど、やっぱりだめで…結局返信してしまった。
まあいっか。どうせあの人ゲームばっかりしてるしすぐ返信返って来ない__と思っていたのに。
ピロン
--いや、いい。
それよりAに会いたい
『えっ！』
すぐ返信なんて来ないと思ってた。
ベランダで風に当たりながらスマホを触っていた私はその通知が来た驚きでスマホを落としそうになってしまった。
--え！返信きた！あした雪降る？！
--ばかなの(笑)
…なんだ。なんか、普通じゃん。
普通に、自然にやりとり出来ていることに違和感を感じることはなくて。
浮気してるかもしれない、彼氏なのに。
--電話する
『…うそ』
途端にブルブルとスマホが震えだした。
出るか迷ったけど、切れることのないバイブレーションに諦めた。
…もう出るしかないと思って通話ボタンをタップする。
『…も、もしもし…』
「今いい？」
『うん…大丈夫』
「会いたいって俺だけなの」
『…』
突然すぎてこんなのジョングクらしくなくてびっくりした。
『普段そんなこと言わないから…』
「…言わないだけで思ってるし」
『…』
それは本音か嘘か。
『…会いたいよ、』
「うん、」
浮気してるかもしれないのに会いたいと思ってしまうのはまだ私がジョングクのことを好きだから、大好きだから、会いたいに決まってる。
私は弱いから、ジョングクがそばに居てくれないとだめだから。
「明日、夜のスケジュールなくなったからさ、ドライブでも行くか」
『ほんと？大丈夫なの？』
「マネヒョンに車借りるし」
単純な女だから、まだジョングクを信じていたいから。
『じゃあ行く。行きたい。』
「…よかった、」
ふっ、と電話越しにジョングクが笑った。
目をクシャっと細めて笑う顔が想像できる。
お願い。まだジョングクのことを信じさせてほしい。
過ぎてしまいそうな熱をなぞって繋ぎ止めたい。
「じゃあ明日、迎えに行くから。」
待ってて。と柔らかい、私の好きな声でジョングクが言った。
待ってるよ、
だって私は、待つことしかできないから。
.
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あゆみ(プロフ) - とても面白いです☆ハマりました。更新楽しみしています。 (2017年12月12日 8時) (
レス) id: 86fa8a8f70 (このIDを非表示/違反報告)
Marin(プロフ) - とても面白いです！更新本当に楽しみにしております！これからも頑張って下さい！応援しております！ (2017年12月10日 20時) (レス) id: 19cce465dd (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - とてもおもしろいです！更新楽しみにしております！(*^ω^*) (2017年11月15日 23時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
ユニ(プロフ) - こちらこそすみません。これからも投稿頑張って下さい！応援しています！＾＾ (2017年8月29日 21時) (レス) id: 6828dd9952 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ななさん» ありがとうございます！ (2017年8月29日 19時) (レス) id: e2425b42ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作者ホームページ：http://twitter.com/12O4cm
作成日時：2017年8月27日 14時
