15.嘘吐き ページ15
ジョングクside
＊
俺にとって、Aの存在は"絶対"だ。
きっと自分の家族以上に、自分を見せられる相手で、一種の精神安定剤みたいな感じ。
Aと付き合い出したのは高2の時。
もうその時俺は防弾少年団としてデビューしていたし、本当は恋愛なんてしてる場合じゃなかったけど、Aとは成り行きだった。
Aといることは俺にとって絶対だし。…それにユキと繋がっていられる手段でもある。
でもずっと長くいるからこそ、飽きてしまうのかもしれない。いや、もう飽きてる。
財布を届けてくれた日、…名前なんだったっけ？新人アイドルの女と関係を持った。Aが帰ってすぐ、誰もいない楽屋に連れ込んで。
まさかAといる時に声を掛けてくるとは思わなかったから、焦った。
…でも俺はこれが初めてのことじゃなくて、もう何度も繰り返している。
好きなんだけど刺激のないA。
どうしたって他の女からの反応は新鮮でやめられない。
最初は、Aへの罪悪感でいっぱいだった。ヒョン達から顔色が悪いぞって言われるほど。だけど何回も繰り返しているうちに、その感情はなくなった。
他の女の、嫌にあまったるい香りが染み付いた体でAのもとに帰ると、自分が自分に戻った感覚がして、それが気持ちよかった。
笑える。どうしようもないクズだって思うよ。
でも俺は昔からそう。
ユキに恋してから、ずっとそう。
好き、だけど好きと言うより俺にとってユキは、憧れの的という表現がぴったりだと思う。
忘れもしない小6のあの日のキス。
キス、なんてガキが背伸びしてよくやったよな。手の届かなかったユキがあの時間だけは確かに俺のものになったのに。
そんなユキが結婚する。
そりゃそうだ、俺はごくふつーの、平凡すぎる家庭の子どもで、ユキとAは医者一家の子ども。尚更ユキは将来を約束した相手くらい決まっていたはず。
…でもいいんだ。
どうでもいいよ。ユキはいつまでも俺の中の憧れの"お姫様"だから。
手の中のスマホが震えた。
久しぶりに受信したメッセージを見て1人心が踊った。
-ユキ
今こっちに来てるの。
久しぶりに会わない？
お姫様からの誘惑。
Aには、悪いけど、秘密ね。
.
16.この狂気めいた感情→←14.気付かないことは罪ではないけれど
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 621人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あゆみ(プロフ) - とても面白いです☆ハマりました。更新楽しみしています。 (2017年12月12日 8時) (
レス) id: 86fa8a8f70 (このIDを非表示/違反報告)
Marin(プロフ) - とても面白いです！更新本当に楽しみにしております！これからも頑張って下さい！応援しております！ (2017年12月10日 20時) (レス) id: 19cce465dd (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - とてもおもしろいです！更新楽しみにしております！(*^ω^*) (2017年11月15日 23時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
ユニ(プロフ) - こちらこそすみません。これからも投稿頑張って下さい！応援しています！＾＾ (2017年8月29日 21時) (レス) id: 6828dd9952 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ななさん» ありがとうございます！ (2017年8月29日 19時) (レス) id: e2425b42ca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：R
| 作者ホームページ：http://twitter.com/12O4cm
作成日時：2017年8月27日 14時
